博報堂は10月18日、「更年期に関する生活者意識調査」の結果を発表した。調査は8月24日~25日、30〜69歳の女性 600名(更年期自覚者400名/もしかして層200名で割付)を対象にインターネットで行われた。
調査によると、40〜50代女性のうち、更年期による不調を自覚している人(更年期自覚者)は26.3%。また、「もしかして更年期かもしれない」と感じている40〜50代女性(もしかして層)を含めると48.6%にのぼり、全国の人口に換算すると約829万人と推計される。
更年期による不調の深刻度について聞いたところ、更年期だと病院で診断されている人の41.8%が「深刻である」(日常に支障をきたすほど深刻である+深刻である計)と回答。一方「診断されていないが自覚がある」人は25.0%、「更年期かもしれないと思う」人の深刻度は6.7%と低めの傾向にあるよう。
また、更年期の不調が発覚してから自覚するまでの期間を調べると、約4割が「半年以内」に自覚した(早期自覚者)ことが明らかに。一方、「半年以上」かかっている人は半数以上(58.0%)であり、不調が発生してから更年期だと気づくまでに相当なタイムラグが生じていることがわかった。
次に、更年期自覚者に対し、これまでに経験した更年期による症状を教えてもらったところ、「顔がほてる/汗をかきやすい」(66.1%)が最も多く、次いで「疲れやすい」(51.4%)、「寝つきが悪い、眠りが浅い」(50.6%)、「肩こり、腰痛、手足の痛み」(45.4%)など症状は20以上にものぼり、それぞれが感じる不調の形が異なっていることが、更年期を自覚しにくいことに関連しているよう。
また、更年期の対処法として行っていることについて聞くと、「漢方」(14.3%)、「運動」(14.1%)、「食品選びや食事」(13.7%)、「睡眠ケア」(12.0%)が上位に。具体的な対策法を挙げている人は少数派で、「あてはまるものはない」(46.1%)と答えた人が圧倒的に多かった。
最後に、更年期を自覚したことによる気持ちや行動の変化を教えてもらったところ、「年齢上仕方ないことだと割り切れるようになった」(71.6%)、「いつかは症状が良くなると思えるようになった」(68.4%)、「症状の原因が分かって安心した」(66.4%)、「自分の体調に気を遣うようになった」(65.8%)などが上位となった。