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プロ野球の世界では、ドラフト1位入団の選手には特に大きな期待が寄せられる。期待通りにチームの主力へと成長する選手が多くいる一方で、実力を発揮できないまま退団となる選手も多く存在する。ここでは、今世紀で期待外れに終わった阪神タイガースのドラフト1位戦士を紹介する。
小嶋達也
・投打:左投左打
・身長/体重:182cm/81kg
・生年月日:1985年10月7日
・経歴:遊学館高 - 大阪ガス
・ドラフト:2006年大学生・社会人ドラフト希望枠
即戦力の期待を受けて入団した小嶋達也だったが、目立つような結果を残せないまま、ユニフォームを脱ぐ結果となった。
2006年大学生・社会人ドラフト希望枠で阪神タイガースに入団した小嶋。同年にニューヨーク・ヤンキースへ移籍したエース・井川慶が着用していた背番号「29」を引き継ぐなど、入団時から大きな期待が寄せられた。
その期待通り、ルーキーイヤーから開幕ローテーション入り。デビュー戦で5回2失点の投球を見せ、プロ初勝利を記録した。
しかし、その後の登板では思うような結果を残せず、5月以降は二軍暮らしに。翌2008年は一軍登板なしに終わるなど、不本意なシーズンが続いた。
2011年には主にリリーフで36試合に登板し、防御率3.72とまずまずの数字を残したが、翌2012年はわずか4試合の登板に。
プロ10年目を迎えた2016年オフに戦力外通告を受け、現役を引退。プロでは通算64試合登板、4勝9敗、防御率5.33という成績に終わった。
横山雄哉
・投打:左投左打
・身長/体重:183cm/84kg
・生年月日:1994年2月21日
・経歴:山形中央高 - 新日鉄住金鹿島
・ドラフト:2014年ドラフト1位
一軍の舞台で光るものを見せていた横山雄哉だったが、けがに苦しむシーズンが続いた。
山形中央高から新日鉄住金鹿島に進むと、入社1年目から活躍。入社3年目には補強選手として都市対抗野球大会へ出場を果たした。
完成度の高いサウスポーとして注目を集め、2014年ドラフト会議では阪神タイガースから1位指名。
即戦力ルーキーと期待されるも、ルーキーイヤーから故障で出遅れ、同年は4試合の登板にとどまった。
プロ2年目の2016年にプロ初勝利を含む2勝を挙げ、防御率2.93と能力の一端を示していたが、同年も3試合登板どまり。
その後も度重なる故障に泣かされ、2018年は一、二軍ともに登板なしに終わると、同年オフに育成契約となった。
2020年に支配下復帰を果たしたが、一軍では結果を残せず、同年オフに戦力外通告。そのまま現役引退を決断し、わずか6年で球界を去ることになった。
二神一人
・投打:右投右打
・身長/体重:185cm/88kg
・生年月日:1987年6月3日
・経歴:高知高 - 法政大
・ドラフト:2009年ドラフト1位
背番号「18」を背負うなど、大きな期待が寄せられていた二神一人。しかし、白星を掴むことができないまま、ユニフォームを脱ぐ結果となった。
法政大時代には、エースとして全国制覇の原動力に。日米野球では大学日本代表のエース格を担うなど、世代を代表する投手として高い評価を得た。
その後、2009年ドラフト会議で、菊池雄星を外した阪神タイガースから1位指名を受けプロ入りを果たす。
ルーキーイヤーから春季一軍キャンプに抜擢されたが、故障の影響もあって入団後2年間は一軍登板なしに終わった。
プロ3年目の2012年にようやく一軍デビューするも、同年は4試合登板のみ。2015年は12試合に登板し、防御率2.57の成績を残したが、翌2016年はまたも一軍のマウンドに上がることはできなかった。
同年オフに戦力外通告を受け、現役引退を決断。ドラフト1位入団も、通算27試合、0勝3敗1ホールド、防御率5.31という成績に終わった。
蕭一傑
・投打:右投右打
・身長/体重:180cm/86kg
・生年月日:1986年1月2日
・経歴:日南学園高 - 奈良産業大
・ドラフト:2008年ドラフト1位
蕭一傑は、ドラフト1位入団ながらも一軍登板はわずか2試合でNPBでのキャリアを終えた。
台湾から日南学園高に留学した蕭は、奈良産業大へ進学。大学時代には全国大会を経験するなど、主戦投手として目立つ活躍を見せた。
2008年ドラフト会議では、即戦力右腕と高い評価を得て、外れ外れ1位で阪神タイガースに入団。
ルーキーイヤーは二軍で7勝を挙げ、ウエスタン・リーグ最多勝を獲得。しかし、一軍登板の機会はなく、ファームでの生活に終始した。
プロ3年目の2011年に一軍デビューを果たしが、2試合の登板に終わるなど、一軍定着はならなかった。
翌2012年は一軍登板なしに終わり、同年オフに戦力外通告。その後、福岡ソフトバンクホークスと育成契約を締結したが、わずか1年で再び戦力外通告を受けた。
2014年からは活躍の場を台湾プロ野球(CPBL)に移し、2018年に現役を引退した。
野原将志
・投打:右投右打
・身長/体重:184cm/89kg
・生年月日:1988年4月4日
・経歴:長崎日大高
・ドラフト:2006年高校生ドラフト1巡目
野原将志は、栄光のドラフト1位入団を果たしたが、目立つ結果を残せないままプロの世界を去ることになった。
長崎日大高では1年春から遊撃のレギュラーに定着し、通算30本塁打を記録。大型内野手として高い評価を得ると、2006年高校生ドラフト会議で堂上直倫を外した阪神タイガースから1巡目指名を受けた。
入団後はファームを主戦場とし、高卒4年目の2010年には二軍で打率.303、リーグ最多タイの103安打、7本塁打の好成績をマーク。同年はウエスタン・リーグの優秀選手賞に輝く活躍を見せたが、一軍昇格はなかった。
2011年に一軍デビューを果たし、翌2012年には、プロ初安打を記録するも、同年の出場はわずか5試合。
2013年は、8試合出場でノーヒット(10打数0安打)に終わり、同年オフに戦力外通告を受けた。
その後、12球団合同トライアウトを受験したが、獲得球団は現れず。不完全燃焼のままプロでのキャリアに幕を下ろした。
【了】