ネストエッグは10月17日、「貯金・お金」に関する調査結果を発表した。調査は9月22日~25日、全国の20~60代の男女1,000名(各性年代200名ずつ)を対象に、インターネットで行われた。
年代別の世帯貯金額は?
世帯貯金額を年代別にみると、20代の貯金額は「100~300万円」(23.5%)が最も多く、30代・40代ともに「500~1000万円」「1000万円以上」の割合が増加傾向に。30代は昨年比3%増、40代は同6%増と、結婚・子育て・学費など、大きな出費が多い現役世代における高額貯金世帯の割合が増加。
一方で、30代~50代では、「10万未満」の割合が昨年と比べて1~4%増加。全体の貯金額は3年連続で増加しているものの、貯金に十分なお金が回せない世帯も増えているようで、30代・50代においては「10万円未満」と「500万円以上」の二極化状態に。
また、貯金の目的を聞いたところ、昨年と同様に「生活費」(48%)が約半数を占める結果に。次いで「学費・教育費」(13%)、「資産運用」(12%)、「住宅購入」(10%)と続き、昨年と比べると、「旅行」目的が20代、30代、50代で増加傾向となった。
貯金のキャッシュレス化が進んでいる
次に、貯金の方法について教えてもらったところ、全年代で「銀行の自動積立」(3割程度)が根強い人気に。また、全年代で約2割の世帯が「投資運用」を行っており、20代では「貯金アプリ」(7.0%)の利用率が他年代(1%程度)より高い傾向に。一方、30代〜60代では「貯金箱」(5%程度)の利用率が減少傾向になるなど、貯金のキャッシュレス化が進んでいるよう。
また、目標金額を達成するための貯金ルールを聞くと、「先取り貯金」は全年代でトップに。次いで「不用品を処分する」、「500円玉貯金」と続き、特に「500円玉貯金」に関しては、キャッシュレス決済の普及や硬貨預け入れ手数料徴収の影響から、全年代で減少傾向に。そのほか、推しが活動をしたときに「○○がTV出演した:500円」「○○が今日も尊い:100円」など、推しへの気持ちを貯金する「推し貯金」が、20代で4倍、30代で約2倍に増加していることがわかった。
物価高で生活費以外の支出が減少
次に、物価高により昨年と比較して支出額が「増えた」ものを聞いたところ、家庭を持つ世帯が多くなる30代~60代以上の世帯がほぼ全項目で「増えた」ことが明らかに。特に、「食費」「水道光熱費」「交通費」で軒並み5%~10%の増加に。
一方、物価高による生活費の家計負担が高くなったことで、生活費以外(被服・交際・外食・旅行・趣味)の支出は減少し、特に「交際費」「外食費」は昨年と比べて低下傾向に。昨年、ランキング下位に留まっていた「貯金」の順位は上昇した。
増やしたい項目「貯金」が若い世代のトップ
また、今後増やしたい項目を聞くと、20代〜40代の4世代で「貯金」がトップに。20代〜40代では、「投資」の順位が下がり「旅行」の順位が上昇するなど、コロナ禍における「貯金・投資」志向から、数年間我慢していたと思われる「旅行」にお金を回したいと考えている人が多いよう。一方、昨年ランクイン外だった「食費」がトップ5にランクインした。
最後に、貯金を増やすためにおこなっていることを教えてもらったところ、「衝動買いを控える」や「ポイ活をする」が現役世代で高い傾向に。また、20代の5割は「ポイ活」を実施。若年層ではポイ活の認知度は高く、収入源としての認知が高まっているよう。キャッシュレス決済の利用は昨年と同様の水準となった。