今年で第21回目を迎えるはずだった、ずんだまつり

出典:宮城まるごと探訪「」

「角田ずんだまつり」はおよそ20年前から開催されていますが、中止になるのは今回が初めて。

10月1日に予定していた
第21回ずんだまつりは
連日の暑さによる生育不良で
大幅減収になる為、
中止とさせて頂きます。

また10月1日に
おきましては、
ずんだ餅や加工品の販売などの
秋の味覚フェアを開催致します。
皆様のお越しをお待ちしております。 

— [公式]道の駅かくだ (@kakudanotakara)

角田市の特産品である「秘伝豆」は青大豆の一種で、エダマメとしては例年9月下旬に収穫期を迎えます。実が大きく香りが強いエダマメで「味よし、色よし、香りよし」の三拍子がそろっているのが特徴。名産品として角田市の農業を支えており、毎年収穫期に合わせて秘伝豆を販売する角田ずんだまつりは、市内外から多くの人が訪れる「道の駅かくだ」の秋の恒例行事となっています。
しかし今年は夏の高温と雨不足が重なり、多くの農家が秘伝豆を収穫できない状況に。地元紙の河北新報は「収量は例年の半分」と報じています。

角田市商工観光課の職員によると「高温障害で特産の秘伝豆が不作となり、(まつりの中止は)予想外でもあったし非常に残念。地元でもこのお祭りを楽しみにしている人は多い。ずんだまつり実行委員会にて、今回の原因の情報共有と今後の改善策について協議していきたい」とのことです。

猛暑の影響はコメの品質・価格にも

垂れ下がる稲穂の様子(イメージ画像)

農林水産省が発表した2023年産米の農産物検査結果(8月31日現在の速報値)によると、コメの生産量一位の新潟県では、コメの不作や品質低下が相次いで起こり、1等米の比率が2022年65%だったものが、今年は41%にまで減少(※)しました。
等級が下がると価格が下がるため、農家にとっては大きな痛手です。そこで、JA全農新潟県本部ではコメを出荷する農家に対して支払う仮渡し金を増額することを決めました。また、県内の各JAで独自に増額の対応をする所もみられます。
※農林水産省「」「」

暑さへの工夫が一層大切に

エダマメ畑の様子(イメージ画像)

天候に大きく左右される農業。予測して対策することは難しいものの、できる対策はいろいろとあります。

遮光や遮熱のための資材を使用する

作物を暑さから守るため、遮光ネットや遮熱シートなどの資材を活用しましょう。ブドウ栽培などでは日よけのために傘をかけることもあります。

高温に強い品種を栽培する

猛暑に対抗するため、耐暑性の高い品種を栽培するのも一つの手でしょう。各種苗会社がさまざまな品種を開発しています。

時期をずらす

そもそも栽培する時期をずらして猛暑を避けるという方法も検討の価値ありです。早生(わせ)品種を選べば、より安定した栽培が可能になるでしょう。

暑さを利用する

暑い期間が長くなったことを利用して、コメを多収する方法も開発されました。暑さが避けられない以上、逆手にとることも考えてみてはどうでしょうか。