JR東日本は、高輪ゲートウェイ駅周辺の国道15号歩道上で自動走行モビリティの走行実験を行うと発表した。「TAKANAWA GATEWAY CITY」でのモビリティサービスの提供に向けた実証実験として、10月28~29日に実施される。
この走行実験により、歩行者と自転車の通行が混在する歩道上を自動走行モビリティが走行し、安全に走行できるかを検証する。検証に用いるモビリティは、国内唯一という複数人乗りタイプの遠隔操作型小型車に認定された「iino type-S712(イイノ タイプ エス712)」。全長1,195mm×全幅695mm×全高1,050mmで最高速度は5km/h。最大3人まで乗せられる。
走行実験は10月28日の16~20時、10月29日の11~18時に歩道上で行い、走行中のモビリティに自由に乗ることができる。現場で付近のスタッフが利用方法を説明するという。
モビリティ走行中、高輪エリアの歴史や文化、商品の情報を音声で案内する。これにより、商品やエリアに対する利用者の理解が深まったか、商品の購買意欲やエリアへの来訪意欲が向上するかも検証する。モビリティを活用した商品PRが広告モデルとして成立するかについても検証する。
走行実験の実施場所に面した「TokyoYard Building」内において、花に彩られたモビリティがゆっくりと移動する幻想的な空間を演出した「モビリティスポット」を開設。低アルコールのクラフトカクテルを販売し、江戸時代に高輪で行われた月見の文化を新たな形で表現する。モビリティに乗車したまま入場できるという。
JR東日本は実証の結果を踏まえ、「TAKANAWA GATEWAY CITY」のまちづくりで実装するモビリティサービスや、街に設置するモビリティスポットの計画を深度化する考え。天候、混雑状況、施設内のイベントや個人の属性・嗜好などに応じて最適な台数とルートで走行できるサービスの実現をめざすとしている。