X/Twitterの「DM解放」とは?
X(旧Twitter)のダイレクトメッセージ(DM)は通常、誰とでも送受信できる設定にはなっていません。標準設定では、自分がDMを受信できる相手(=自分にDMを送信できる相手)は次のいずれかです。
- 自分がフォローしているアカウント
- 過去にDMをやり取りしたことがあるアカウント
この制限を無効にして、すべてのユーザーからDMを受信できるように設定することを「DM解放」と呼びます。「DM解放」は日本語のX/Twitterユーザーが使っているスラングであって、正式な機能名ではありません。
X/Twitterで「DM解放」に設定する方法(2024年3月最新版)
X(旧Twitter)でDMを解放するには、DMの設定画面を開いて「メッセージリクエストを許可する」という項目で「全員」に自分宛ての送信を許可します。ここでは、iPhone版のXアプリを例に手順を解説しますが、Android版でもブラウザ版でも流れは同じです。
フォロー外からのDMは「メッセージリクエスト」として届く
「DM解放」に設定変更後、自分をフォローしていないアカウントや過去にDMをやり取りしていないアカウントからDMが届くと、DMタブの「メッセージリクエスト」内に格納されます。メッセージリクエスト内のDMを開いて「許可」を選択すると、互いにDMを送受信できるようになります。
従来の方法で「DM解放」に設定していたユーザーは要確認
Xは2023年7月14日(米国時間)に「DM解放」に関する仕様を変更しました。従来はDMの設定画面で「すべてのアカウントからのメッセージリクエストを許可する」をオンにするか否かの二択でしたが、仕様変更後はDM解放の対象が「なし」「認証済みアカウント」「全員」の三択に変わりました。
注意したいのは、仕様変更前からDM解放していたユーザーの設定が「認証済みアカウント」のみの受信に自動的に変えられたことです。この設定変更に気づかずにいると、「Xプレミアム(旧Twitter Blue)」に未加入の一般ユーザーからDM(メッセージリクエスト)を受信することができません。自分のDM設定をあらためて確認してみましょう。
認証済みアカウントとは、X/Twitterから公式マークを付与された企業や団体、個人のほか、有料プラン「Xプレミアム(旧Twitter Blue)」契約者のことを指します。
DM解放アカウントの見分け方
DMを解放している相手アカウントは、自分とのフォロー関係がなく、過去に一度もDMをやり取りしたことがないアカウントであっても、プロフィール画面を開くとDMボタン(封筒のアイコン)が表示されます。
ただし、自分をフォローしているアカウント(自分のフォロワー)は、そもそも自分からDM送信が可能なため、DMを解放しているかどうかを確認する方法はありません。
X/Twitterの「DM解放」に関してよくある質問
DM解放しているのにメッセージを送れない原因は?
通信環境や端末の動作に問題がなく、DM解放しているのにメッセージを送れない……。その場合、自分がDM解放している立場か、相手がDM解放している立場かによって、答えが分かれます。
はじめに、自分がDM解放しているのに相手にDMを送れないと困っている場合は、そもそも「DM解放」の意味を勘違いしています。DM解放とは、受信を解放するための設定であって、誰にでも送信できるようにする設定ではありません。
次に、相手がDM解放しているのに自分からDMを送れない原因を解説します。わかりやすいのは、自分が相手からブロックされている場合です。ブロックされていれば、相手のプロフィール画面に「ブロックされています」と表示されるので一目瞭然です。
ブロック以外では、2023年7月の仕様変更によって、相手のDM解放設定が「認証済みアカウント」に変わった可能性が考えられます。この場合、自分(送り手)がXプレミアムの有料サブスク契約をして「認証アカウント」になっていなければ、DM解放した相手にメッセージを送ることはできません。
また、自分から送ったDMが相手のフィルタリング設定によって仕分けられるケースもあります。「スパムまたは不適切な内容」とX/Twitterに判断される表現がなかったか、送り方に問題がなかったか見直しましょう。
そのほか、相手がDM解放状態でも、自分のX/Twitterアカウントに電話番号を登録していない場合は、DMを送ろうとすると「ご利用のアカウントがロックされました」という警告が表示されます。
このときロックされるのはアカウント自体ではなく、電話番号未登録の状態でDMを送信する行為だけです。今回検証した際は「Arkoseチャレンジに合格する」という画像合わせの認証ミッションクリアすると、DMを送信できました。
DM解放しているのにメッセージを受け取れない原因は?
自分がDM解放しているのに、相手からメッセージリクエストを受け取れない場合は、前項の「送れない原因」と同様の確認を行いましょう。とくに、2023年7月14日以前にDM解放したユーザーはDMの設定画面を開いて、解放対象が「認証済みアカウント」になっていないか確認しましょう。その場合「全員」にチェックを変更することで対処できます。
非公開アカウント(鍵垢)でもDM解放できる?
通称「鍵垢」に設定していても、X(旧Twitter)のDMを解放することは可能です。「非公開アカウント」や「鍵垢」と呼ばれるのは、「ツイートを非公開」に設定することなので、プロフィール画面は非公開になっていません。したがって、鍵垢でもDMを解放していれば、誰でもプロフィール画面を開いて、DMボタンからメッセージリクエストを送信できます。
DM解放する場合の注意点や危険性は?
「DM解放」の対象を「すべて」に設定すると、怪しいメッセージリクエストが届く場合があるので注意しましょう。副業や投資の勧誘、性的ないやがらせなど、信頼できないメッセージリクエストに対しては、無視や削除、ブロックすることをお勧めします。明らかに悪質だとわかるものは、X/Twitterに報告してもよいでしょう。
DMの「解放」ではなく「開放」が正しい漢字では?
「かいほう」を表す漢字には「解放」と「開放」があります。それぞれ辞書で調べると、次のように意味が異なります(引用元:weblio国語辞典)
解放:束縛されたり、制限されたりしているものを、ときはなして自由にすること。「貧困から―される」「―感」
開放:制限をなくして、自由に出入りさせること。「門戸を―する」「市場―」
X(旧Twitter)の「DMかいほう」には、束縛や制限から解放するというよりは、制限を払って自由に開放するという表現が合うように筆者は思います。
とはいえ、「DM解放」という呼び方は国内X/Twitterユーザーの間にすでに定着しています。もし、「解放」が誤用であったとしても、大多数の人に広く使われている現状に合わせて、本記事では「DM解放」という表記を使用しています。