大井川鐵道は13日、レトロな旧型客車を臨時普通列車として運転する人気企画「普通客車列車」を期間限定で再び実施すると発表した。10~12月ののべ13日間、大井川本線の金谷~川根温泉笹間渡間を中心に運転される。
「普通客車列車」は、昭和10~30年代に製造され、普段はSL急行列車等で運用しているレトロな旧型客車を臨時の普通列車として運転する人気企画。6~7月にかけて実施した際、のべ2,000名以上の利用があり、好評を博したという。
前回と同様、「昭和の日常を追体験できる非日常」をコンセプトに、大井川鐵道が保有する旧型客車にスポットライトを当て、旧国鉄時代からJR黎明期にかけて国内の鉄道幹線・ローカル線で日常的に見られた「客車列車」を再現する。前回は定期ダイヤの普通列車の代走だったが、今回は純粋な増発を行い、観光輸送・地域輸送の双方の機能性を持ち合わせる列車として運転する。
運転日は10月24・25・26日、11月8・9・15・28・30日、12月5・6・7・26・27日。運転区間は大井川本線の金谷~川根温泉笹間渡間だが、途中の新金谷駅または家山駅までの列車も一部あるとのこと。金谷方面から「電気機関車+旧型客車2~3両+電気機関車」の編成で運転される。
通常の普通列車と同様、乗車駅間の運賃のみで乗車でき、定期券での乗車も可能。車内に販売員が乗務し、飲み物、菓子、酒、つまみ、軽食等を販売する。今回は新金谷駅13時46分発の列車から運転をスタートし、乗車時間が最大6時間35分と大幅に伸びたことで、昼間から夜にかけて変わりゆく景色も楽しめる。
1往復目の家山駅で、電気機関車の位置を入れ替える「機回し作業」を実施。第52列車の新金谷駅では、「機回し作業」と「電気機関車の増結」をそれぞれ実施する。機関車の付替え作業は、複数の線区にまたがって走っていた旧国鉄の長距離列車さながらの演出となる。今回の「普通客車列車」については、旧国鉄時代に広く見られた長距離列車の旅をより濃く追体験できるとしている。
「普通客車列車」の運転日限定で、大井川本線の金谷~川根温泉笹間渡間が1日間乗降り自由になる「川根路ミニ周遊券」も販売。「普通客車列車」の車内販売で利用できる車内販売利用券1,000円分が付属する。