22日にスタートするABCテレビ・テレビ朝日系新ドラマ『たとえあなたを忘れても』(毎週日曜22:00~)の制作発表会見が11日に大阪・ABCテレビ本社で行われ、堀田真由、萩原利久、風間俊介、岡田結実、畑芽育、松井玲奈、森香澄が登壇。堀田と萩原が、互いの劇中のキュンポイントを挙げた。
■堀田真由&萩原利久『たとえあなたを忘れても』
ABCテレビが2023年4月に新設した「日曜22:00枠ドラマ」の第3弾は、『神様、もう少しだけ』(98年)でHIVを、『ラスト・フレンズ』(08年)でDVや性同一性障害を題材に取り入れ、苦難の中の純愛を描いてきた脚本家・浅野妙子氏の書き下ろし恋愛ドラマ。夢を失い生活苦に陥ってしまった美璃(堀田)と、記憶を失ってしまう“解離性健忘症”という障害を抱えながらも、キッチンカーを運営し懸命に生きる空(萩原)の恋物語を、神戸ロケの美しい映像で紡いでいく。
■堀田真由、本編映像に「神戸のロケーションが美しい」
今作について堀田は「美璃と空の恋の行方はもちろんですが、2人を取り巻く素晴らしいキャラクターそれぞれが皆迷ったり悩んだりしていて、それぞれに人生があって、人と人とが混じり合うことで道を見つけていく、希望になる作品」と魅力を語り、萩原は「こうしようああしようという熱が絶えない現場で刺激的。より良いものにしたいなという思いが映像を通して少しでも届けば」と呼びかけた。会見では本編映像を見る一幕もあり、萩原は「僕は自分の映像を見るのがすっごい恥ずかしくなっちゃうんですけど」と照れながら、「現場でも光や景色1つひとつを丁寧に撮っているので、自分が見た世界といい意味で違って見える作品になっている。隅々までこだわってる部分を感じられた」と感慨深い表情を浮かべる。堀田は「撮影をしていると、ちゃんと美璃になれているのかなと不安になるときもあるのですが、映像として見てみると、こんなに素晴らしい作品を作るチームにいさせていただいているんだなと感じますし、神戸のロケーションが美しいですね」と喜びをあらわに。
■堀田と萩原、互いのキュンポイントは?
堀田と萩原は今回で4度目の共演。ラブストーリーの相手役ということで「どんな仕草や表情にキュンとしたか」という質問をされると、顔を見合わせ照れ笑いを浮かべた。堀田は「キュンとかじゃないですよね(笑)。役としてはキュンがあるんだけど、利久くんと私だとソワソワして話さなくなったり」といい、萩原も「そう、無言になったりするんですよね(笑)」と共感。劇中でのキュンポイントとして、萩原は「キッチンカー越しに美璃と話すときの、上目遣いに見える瞬間」、堀田は「大きいキッチンカーを運転する横顔」と、視聴者も楽しめる箇所をアピールした。撮影の合間には2人で芝居の話をしていることが多いという。
■萩原利久、記憶障害の難役に「初日を何度もやる感覚」
キッチンカーを営む空という役どころについて萩原は、「僕はアルバイトをしたことないので接客経験もなかったんですけど、お芝居といえど、物を渡して美味しいって言われると、想像以上にうれしかったりして」と話し、「人は大きな出来事を待ってしまったり、そういうことのほうが記憶に残りやすいかもしれませんが、今作を通して、日常のワンレスポンス、あいさつ、1つひとつをすごくあたたかく感じるようになった気がしていて。日常の中にある小さいものに幸せを感じるようになってもらえたらすごくうれしい」と視聴者に今作で感じてほしいポイントを挙げた。続けて、記憶障害を持つ人物という点に関して萩原は「記憶がなくなる役だと聞いたときは、演じたこともなく、想像がつかないものだったので、とても難しそうだなと感じました。役を演じるうえでは、大なり小なり、何かを積み重ねて最後に向かっていくので、積み重ねてきたものがある瞬間なくなるというのはこれまでにないというか、再びゼロから始まる、初日を何度もやるような感覚は経験したことのないものでした。この感覚が空を演じるうえで最も大事で、物語上キーになるところではある」と初めての難役のポイントを真剣な表情で語り、「記憶をなくす重さと切なさは、まわりにいる人が表現してくれるもの。空としては、1本の作品の中で、1つひとつの章にめがけて小さいゴールを重ねていく感じ」と役作りについて明かした。
そんな空とラブストーリーを紡ぐ相手役の堀田は「当たり前だと思っている毎日が当たり前ではなく、人とか時間とかものとか、そばにあるものがふとした瞬間になくなっているって、普段はなかなか考えることがないんですけど。この作品に参加していると、『今日が昨日とおなじこと。それが何よりも愛おしい。』という作品のキャッチコピーが、本当にそうだなと感じます。今日という1日に無駄なものはないから、一生懸命生きていこうと、お芝居をしながら感じています」と、作品を通して感じている思いを話した。