智頭急行は10日、特急料金の改定について発表した。現行の特急料金は指定席530円・自由席430円だが、2024年3月16日購入分からそれぞれ300円値上げし、改定後の特急料金を指定席830円・自由席730円とする。グリーン料金(1,060円)は変更しない。
同社はこれまで、同業他社と比較しても格安の特急料金を維持してきたが、2020年春頃から新型コロナウイルス感染症の感染拡大と、それに伴う生活様式・ビジネスシーンの変化などにより、3期連続で赤字が続いているという。全国的な人口減少、高規格幹線道路網の整備等による影響で旅客運輸収入が減少していることに加え、設備が老朽化し、原材料費の上昇傾向が続くことで修繕費が増加。安全対策に係る費用も増加している。
智頭急行は1994(平成6)年の開業に合わせ、振子式の特急形気動車HOT7000系を導入。現在も特急「スーパーはくと」(京都~鳥取・倉吉間)で活躍中だが、導入から約30年が経過し、老朽化に伴う車両更新を進めなければならない状況となっている。こうした理由・背景をもとに、やむをえず特急料金を改定するとのこと。「ご利用のお客様におかれましては、何卒ご理解を賜りますよう、お願い申し上げます」としている。