アクアのドラム式洗濯乾燥機に、新製品の「まっ直ぐドラム2.0」が登場します。まっ直ぐドラムシリーズ上位モデルの特徴でもある、水を使わない「エアウォッシュ」機能が進化。操作性や清潔性能も強化しています。

ラインナップは3モデル。最上位「AQW-DX12P」、ベーシックモデル「AQW-D12P」、奥行き薄型の「AQW-D10P」です。発売日はAQW-DX12PとAQW-D12Pが10月19日、AQW-D10Pが2024年1月中旬を予定。価格はオープン、推定市場価格は、AQW-DX12Pが330,000円前後、AQW-D12Pが300,000円前後、AQW-D10Pが270,000円前後になります。

  • 「まっ直ぐドラム2.0」全ラインナップ。左の4製品がフラッグシップモデルのAQW-DX12P。ホワイトとシルキーブラックの各カラーに、左開きモデルと右開きモデルを用意しています。中央はスタンダードモデルのAQW-D12P、右の2製品は薄型モデルAQW-D10Pの左開きと右開きモデル

  • 発表会のゲストは、一日4~5回洗濯機を回すこともあるという俳優の町田啓太さん。まっ直ぐドラム2.0の便利さを体験して「実家に送りたい」とコメントしました

ドラムが「まっ直ぐ」だから本体がコンパクト

乾燥までを洗濯機に任せたいなら、タテ型洗濯乾燥機よりもドラム式のほうが乾燥効率は断然優秀。とはいえ、大容量のドラム式洗濯乾燥機は本体が大きくて自宅に置けないというユーザーも多くいます。

2021年に初代モデルが登場した「まっ直ぐドラム」は、洗濯・乾燥容量の大きさに対して、本体サイズが幅60cm以下と比較的小さめなことが特徴。新製品のAQW-DX12PとAQW-D12Pは、洗濯容量12kg・乾燥容量6kgながら、本体サイズは幅595×奥行き685×高さ943mm(排水ホース含む)。大容量のドラム式洗濯乾燥機としてはコンパクトな部類です。

  • 写真はAQW-DX12P(写真左)と、まっ直ぐドラム2.0シリーズで唯一の洗濯容量10kgとなる薄型モデルのAQW-D10P(写真右)。AQW-D10Pの本体サイズは幅595×奥行き616×高さ943mm(排水ホース含む)と、奥行きが7cm近く薄型に

  • 写真上がAQW-DX12P、写真下が薄型モデルのAQW-D10Pです。それぞれの横にあるダンボールは、標準的なドラム式洗濯乾燥機の本体サイズを表したもの。やや強調しすぎのような気はしますが、まっ直ぐドラム2.0シリーズは、ドラム式洗濯乾燥機としては比較的小型です

  • 薄型にできた理由はいくつかありますが、名前の通り洗濯ドラムを「まっ直ぐ」配置してデッドスペースを減らした点が大きなポイント。多くのメーカーは衣類の取り出しやすさを重視して、ドラム開口部が斜め上を向いています。写真は最上位モデルとマイナビニュース +Digitalの林編集長。洗濯容量12kgでも意外とコンパクトなことがわかるでしょうか

  • 乾燥方式には、省エネ性の高いヒートポンプ方式を採用。ヒートポンプが一体型ユニットではないことも薄型化の秘密。コンプレッサーは本体下部、熱交換器は本体上部と、パーツを分割することで本体内のスペースを有効に使っています

銀イオンで衣類の雑菌繁殖を抑える

今回発表された3製品の違いは、エアウォッシュの有無や本体サイズ、洗濯容量など。上位の2モデルは洗濯と乾燥の容量、本体サイズは同じですが、最上位モデルのAQW-DX12Pのみ、水を使わず、熱やUVライトなどで除菌する「エアウォッシュ」機能を搭載しています。エアウォッシュを利用すると、衣類を濡らさず除菌できるほか、消臭やシワ伸ばし、ダウンジャケットのボリューム復活などさまざまな効果があります。

  • 写真左は「おしゃれ着コース」で洗濯した衣類。右はエアウォッシュでケアした同じ衣類。左はセーターの首回りや袖・裾が伸びていますね。ジーンズも少し色が薄くなっている場所があります

  • 写真左は、洗濯乾燥したシャツと洗濯後に吊り干ししたズボン。左は洗濯後にエアウォッシュを30分追加したもの。シャツ、ズボンともにエアウォッシュするとシワが少なくなっています

  • ぬいぐるみの毛並みもこの通り。左がエアウォッシュあり、右がエアウォッシュなしです

新モデルのAQW-DX12Pでは、エアウォッシュに抗菌機能を追加した「エアウォッシュプラス」が追加されました。エアウォッシュプラスはこれまでと同じ除菌機能にプラスして、ミスト化した抗菌銀イオン水を衣類に噴霧。ケアした衣類は抗菌コーティングされ、約48時間、雑菌が繁殖しにくくなるそうです。

  • 頻繁に洗えない衣類などの除菌に便利な「エアウォッシュ」に、抗菌コート機能をプラス。写真のドラム上中央部分から噴霧されている抗菌銀イオンミストが見えるでしょうか?

  • エアウォッシュプラスによる抗菌処理をした布(写真左)と処理をしていない布(写真右)を比較。抗菌処理をしていない布にブラックライトを照射すると、繁殖した菌が光っています

一方、スタンダードモデルのAQW-D12Pと薄型モデルのAQW-D10Pは、機能面はほぼ同じ。AQW-D10Pは前述のように奥行きが短くなっているほか、洗濯容量10kg、乾燥容量5kgと上位モデルと比べて少な目です。

注目は洗濯容量10kgのAQW-D10Pも、乾燥方式に省エネなヒートポンプを採用していること。他社製品では「大容量モデル以外はヒーター乾燥方式」ということが多いのです。

  • 操作パネルもカラフルなアイコンでわかりやすくなりました。こちらは最上位モデルAQW-DX12Pの操作パネル

  • 薄型モデルAQW-D10Pの操作パネル。スタンダードモデルAQW-D12Pもほぼ同じレイアウトです

  • エアウォッシュや一部メニューは番号で選ぶ方式です

自動お掃除機能もさらに進化

ここ数年、洗濯機ではメンテナンスの手軽さも注目されています。まっ直ぐドラムシリーズは、以前からドアパッキン部分の自動お掃除機能や、槽洗浄が必要なタイミングを知らせてくれる機能などを搭載しています。

なかでもうれしいのは乾燥フィルターの自動お掃除機能です。一般的な洗濯機は乾燥機能を使うたびに乾燥フィルターを掃除する必要がありますが、まっ直ぐドラムは内部ワイパーで乾燥時のホコリをかき集め、シャワー水で洗い流します。ほとんどのホコリは、排水(糸くず)フィルターへと流れていきます。このため乾燥フィルターはかなり小型で、さらに毎日乾燥機能を使う家庭でも、週に一度くらいの掃除で問題がないそうです。

こうした自動お掃除機能に加え、新製品はすすぎ工程の最後に洗濯槽を高速回転させて、洗濯槽の裏側を洗って黒カビを抑える「カビケア槽自動おそうじ」機能や、洗濯物を取り出したあとに1時間槽内を乾燥させて黒カビを抑える「らくらく槽乾燥」といった機能も搭載しました。

  • 乾燥フィルターの自動掃除機能があるためか、乾燥フィルターはシンプル形状で掃除もしやすそう。一週間に一度くらいのペースで引き抜いてみて、汚れているときだけ掃除すればよいそうです

  • くし形の排水(糸くず)フィルター。水で流せばサッと糸くずやホコリが落ちます

アクアは、コインランドリーの業務用洗濯機で販売台数トップシェアの会社でもあります。そんなアクアが作った「まっ直ぐドラム」シリーズ。現在、家庭用のドラム式洗濯機は大半がドラムを斜めに配置していますが、業務用の洗濯機は「まっ直ぐ」がスタンダードです。

ドラムをまっ直ぐにすることで本体を小型化できるほか、「洗濯物が絡みにくい」「洗濯物をムラなくキレイに洗える」という優位性が出てくるとのこと。「ドラム式は本体サイズが大きいから無理」とあきらめていた家庭も、自宅の洗濯機置き場の寸法を改めて測ってみて、まっ直ぐドラム2.0シリーズの本体サイズと比べてみるとよいでしょう。