阪急電鉄は6日、京都線の新型特急車両2300系、神戸線・宝塚線の新型通勤車両2000系をそれぞれ新造し、2024年夏から順次運用開始すると発表した。

  • 阪急京都線の新型特急車両2300系の外観イメージ(阪急電鉄提供)

車両のモデルチェンジは2013年以来11年ぶり。「安心と快適、そして環境に配慮した新しい阪急スタイル」を開発コンセプトに、伝統となっているマルーンカラーの車体、木目調の化粧板、ゴールデンオリーブ色の座席をはじめ、2022年度グッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞した「阪急電車」のイメージを継承しつつ、前面の窓ガラスに曲線を取り入れ、「疾走感」を醸し出したデザインに変更した。

車内においては、すべての利用者にとって優しい移動空間を提供できるように、先頭車両の車いすスペースを拡大したほか、吊り手の高さを下げ、色覚の多様性にも配慮したものに変更するなど、バリアフリー設備を充実させている。

なお、京都線の新型特急車両2300系について、大阪方から4両目に同社初の座席指定サービスを導入する。この座席指定サービスの詳細は後日の発表を予定している。

  • 新型特急車両2300系の内装イメージ(阪急電鉄提供)

  • 新型通勤車両2000系の内装イメージ(阪急電鉄提供)

  • 大阪方の先頭車両における車いすスペース・優先座席のイメージ(阪急電鉄提供)

その他、省エネルギー性能・静音性に優れたインバータ式空調装置と空気清浄機を阪急電鉄で初めて採用。防犯カメラを設置し、また握り棒を増設するなど、より安心かつ快適な車内空間を実現するという。最新の高効率な半導体素子を用いた制御装置を採用することにより、既存車両との比較で消費電力量を約60%削減する。