クロス・マーケティングは10月3日、「住まいに関する調査(2023年)意識編」の結果を発表した。調査は9月8日~9日、全国の20~79歳の男女3,000名を対象にインターネットで行われた。
調査によると、「自宅近くに空き家がある」と回答した人は29%。エリア別にみると、「東北」(39%)、「中国・四国」(37%)、「九州・沖縄」(35%)で多い傾向に。
近所にある空き家の問題点や不安な点を聞いたところ、「害虫が増えたり、伸びた枝が隣家の敷地に入るなど、周囲の家が迷惑を被る」(47%)、「老朽化による倒壊が心配」(39%)、「不審者の侵入や放火による火災など、防犯面に不安を感じる」(35%)が上位にあがった。
次に、住まいについて持ち家と賃貸とで比較したところ、持ち家の意識・イメージは、「老後の住宅費の負担が少ない」(36%)、「ローンが終わりさえすれば、一つの資産になる」(33%)が上位に。特に、60~70代は「老後の住宅費の負担が少ない」(60代50%、70代54%)が高く、さらに70代は「リフォームで、間取り変更や設備交換などを自由にできる」(全体23、70代36%)が高いよう。
一方、賃貸については「引っ越しがしやすくてよい」(36%)がダントツ1位に。次いで「持ち家のように、自分の資産にはならない」「生涯に渡って家賃を払うため、経済的負担が大きい」(ともに28%)が続き、特に70代は「自分の資産にならない」(39%)と考える人が多く、70代は、”家は資産”という考え方が根強くあることがわかった。
次に、戸建てと集合住宅を比較。その結果、戸建ての意識・イメージは、「多少大きな音が出ても、隣近所に気遣う必要がない」(33%)、「音をめぐる隣近所とのトラブルが少ない」(31%)が上位に。加えて、70代は「庭やベランダで家庭菜園やガーデニング、子どもと遊んだりできる」(全体26%、70代42%)が突出して高い。
一方、集合住宅では、「足音や生活音が響きやすい、音のトラブルが多い」(34%)、「共有部の管理を、管理会社や管理人がやってくれてラク」(32%)が上位に。
最後に、「高齢になった時に住んでいたいところ」を教えてもらったところ、20~30代は「治安のよい場所」、40~50代は「交通の利便性が良いところ」、60~70代は「医療環境が良いところ」がTOPにあがり、年代による差が見られた。