ミュージカル『のだめカンタービレ』が3日に東京・日比谷シアタークリエで初日を迎えた。
同作は二ノ宮知子による同名コミックのミュージカル化作。音楽大学を舞台に、ピアノの天才だが変人の野田恵(通称・のだめ/上野樹里)、エリート音大生・千秋真一(三浦宏規)らの成長物語を描く。ほか峰龍太郎役の有澤樟太郎、三木清良役の仙名彩世、奥山真澄役の内藤大希、黒木泰則役の竹内將人、江藤耕造役のなだぎ武、フランツ・フォン・シュトレーゼマン役の竹中直人らが出演する。
クラシック音楽監修は指揮者・茂木大輔、楽曲はTRICERATOPSの和田唱が務め、劇中のピアノ演奏を阪田知樹(ブラームス「パガニーニの主題による変奏曲」、ガーシュウィン「ラプ ソディ・イン・ブルー」)、亀井聖矢(ストラヴィンスキー「『ペトルーシュカ』からの3楽章」)、ぶどうが提供。キャスト陣の歌に加え、音楽面でも充実した作品となっている。
初日のカーテンコールでは、ドラマ・映画版でも同役を務めた竹中が「自分の俳優人生の中で唯一断った役ですからね。ドイツ人ですから」と振り返り、「『僕は日本人だし絶対できません』と断ったのに、なぜ僕は今ここにいるんだ、また! それが不思議でなりません」と会場を笑わせる。
また、初日を無事終え「よかった~!」と喜びを噛み締めた三浦。「上野樹里さんと竹中直人さんをお迎えして、本当に素敵なカンパニーで。本物ですから、すごいことですよね。僕もいまだによくわからないですもんね。(役として)『先輩!』と言われたって、『後輩だもん』と思いますけど、本当に光栄なことですし、こうしてお格様の前に届けられたことが幸せです」と心境を語った。
上野は「舞台において、今をときめくスターの方達と一緒に、のだめとミルヒー(シュトレーゼマン)を甦らせていただいて、フィルターを通さずお客さんと会うことができて、とっても嬉しいです!」と、ドラマ・映画で演じたのだめを新たに舞台で演じることに対し感無量の様子。「アンサンブルの方もみんな5役も6役もやって、カツラも4つ5つ持って、本当にすごいんですよ。(オーケストラも)本当にありがとうございます、演技までしていただいて」と周囲に感謝し、観客に「皆さん、楽しんでいただけました?」と問いかけると、拍手が起こる。「あ~よかったです!」とホッとした様子でステージを後にした上野だったが、袖に捌ける寸前で三浦から“お姫様抱っこ”され驚きながらの退場に観客も盛り上がっていた。
東京公演は日比谷シアタークリエにて10月3日~10月29日、長野公演はサントミューゼにて11月3日〜4日。10月29日13時開演の部のライブ配信も行われる。