俳優のオダギリジョーが主演・プロデューサーを務めるドラマ『僕の手を売ります』が、フジテレビの動画配信サービス・FODとPrime Videoで27日0時から配信される。

  • 『僕の手を売ります』に出演するオダギリジョー

同作は、45歳の主人公・大桑北郎(オダギリ)が、多額の借金を返済するため、全国各地でアルバイトをして回り、そのゆく先々で起こる様々なトラブルに巻き込まれながらも、家族と向き合っていく物語。

大桑は、理系の大学院まで出たものの就職氷河期世代で就職をあきらめ、自らネットビジネスに乗り出したが大失敗。多額の借金を抱え、東京・町田市に妻の雅美(43)、娘の丸子(15)を残し、自分は全国各地でどんな仕事も引き受けるプロアルバイターをしながら借金完済を目指して生きている。

大桑は、全国津々浦々を駆け巡りアルバイトに明け暮れるが、数々のアルバイトをこなしてきた経験と持ち前の器用さに加え、なんだかんだ断れない性格から、どこへ行っても毎回その土地の個性あふれる人々のトラブルに巻き込まれてしまう。無事にお給料をもらい、次のアルバイトへ向かえるのか、抱えた借金はいつ完済できるのか…。そんなこんなを繰り返しながらも、その土地でひと仕事を終えると、妻と娘の元へ帰ってくる。

妻の雅美を演じるのは、尾野真千子。娘の丸子は、當真あみが演じる。その他、水沢林太郎、大野泰広、松田美由紀、さらにゲストとして中村アン、斉木しげる、眞島秀和、紺野まひる、石井正則、柳英里紗、円井わん、田中要次ら個性あふれるメンバーが続々と問題を抱えて登場する。

そして、映画『パビリオン山椒魚』(06年)、『南瓜とマヨネーズ』(17年)に続く、冨永昌敬氏、オダギリジョーの2人がタッグを組んだ6年ぶり3作品目となる今作。オダギリは企画段階から参加し、2人が構想したオリジナル脚本を、オダギリは演技で、冨永氏は映像で具現化する。ゆるく柔らかくも、クスッと笑えて、どこか知的で色気のある空気感を感じられる、2人のエッセンスが存分にあふれ出す作品となっている。

主題歌は、ファンタジックなメロディで世界の現実を描き続けてきたシンガーソングライター・七尾旅人が歌う「Drive into The Night」に決定。昔から交流があり、冨永監督の世界観を知る七尾が、今回この作品のために主題歌を書き下ろした。

コメントは、以下の通り。

■オダギリジョー コメント

「今回は企画の立ち上げから関わらせていただき、一段と思い入れの強い作品になりました。どんな仕事でもやってのける器用さと、様々なトラブルを呼び込んでしまう不器用さを、共にトラックに乗せて日本中を巡るロードムービーです。冨永監督を筆頭に、最高のスタッフ、キャストで作り上げた『僕の手を売ります』。 楽しんで頂けると幸いです。」

■尾野真千子 コメント

「いつもなら、まず内容が気になり台本を読みますが、この作品は『僕の手を売ります』という題名が一番に気になり、この作品に出たいと思いました。冨永さんの現場はとても面白く、楽しく、現場に行ってみて、芝居をやってみてどんどん作られていく予想できない現場でした。オダギリさんとの何度目かの夫婦役。今回もまた違った夫婦役、お楽しみに!」

■當真あみ コメント

「オダギリジョーさん演じる大桑北郎と尾野真千子さん演じる雅美の娘、丸子を演じさせていただきました。私が演じた丸子はおしゃれに興味があり、いつも家にある父や母の服を着ては研究していたり、自分が面白いと思う事に真っ直ぐ進んでいく女の子です。丸子の性格は少し掴みづらくて監督から色々話を聞いたり、丸子の服装などを手がかりに撮影していました。作中の髪型は撮影前にヘアメイクさんとお話しながら毎回違う髪型になっているので、そこにも注目して見て欲しいです。 撮影現場は、現場に置いてある普段はあまり見ないような道具や家具などが独特な雰囲気を作っていたのですが、緊張せずむしろ落ち着ける撮影現場でとても楽しかったです。私のお気に入りは丸子の家にあったツタンカーメン型のティッシュケースです笑。ぜひ色んなところに注目して、ご覧下さい」

■松田美由紀 コメント

「大好きなオダギリジョーくんと共演できるのは楽しみでした。撮影中、オダギリくんの芝居が面白くて、ついつい“面白すぎる!”と言ってしまいました。オダギリくんからは、まさかの“美由紀さん台詞覚え良いんですね!”と褒めて頂き、長い台詞は大変だったから嬉しかった~。オダギリジョー流石を感じたドラマです。お楽しみに!」

■脚本・監督 冨永昌敬氏 コメント

「はじめてオダギリジョーさんとご一緒した映画『パビリオン山椒魚』(2006年)の現場で、彼は懐かしそうに「うちのお祖父ちゃん、オオサンショウウオ飼ってましたよ」と言いました。僕のほうの祖父はとにかく何にでも名前を書く人でした。『僕の手を売ります』の主人公「オークワ」は、背中に自分の名前を書いている男です。手先は器用ながら、その生き方は見ていてイライラするほど不器用。みずから貧乏くじを引くことが生き甲斐のオークワを、僕にとって特別な俳優であるオダギリさんが見事に作り出してくれました。僕もオダギリさんも孫はまだいませんが、いつか孫に見せるために作ったのがこの作品です」

  • 七尾旅人

(C)フジテレビ