映画『花腐し』(11月10日公開)の完成披露舞台挨拶が1日に都内で行われ、綾野剛、柄本佑、さとうほなみ、荒井晴彦監督が登壇した。
同作は松浦寿輝の芥川賞受賞作の映画化作。廃れていくピンク映画業界で生きる映画監督・栩谷(綾野)と脚本家志望だった男・伊関(柄本)、そしてふたりが愛したひとりの女優・祥子(さとう)。梅雨のある日に出会った栩谷と伊関は、自分たちの愛した女について語り始める。そして、3人がしがみついてきた映画への夢がボロボロと崩れ始める中、それぞれの人生が交錯していく。
■綾野剛、柄本佑の印象明かす「声が芳醇で、とてもうっとり」
これまで何度か共演経験があったが、しっかりとした共演は今回が初になるという綾野と柄本。綾野は「本読みの段階で、(柄本の)セリフの初速の速さというか。迷わずポンと出てくる感じにけっこう圧倒されて『まずいな』という感じがあったんです」と正直な思いを吐露する。その後、撮影を⼀緒に進めるうちに「それはほなみさんもそうなんですけど、何回も⼀緒にやっているような自然な関係になれたのはとても大きかったですね」と話し、「(柄本は)声が芳醇で、とてもうっとりました」としみじみと語った。
しかし、一方の柄本も綾野に対しての焦りがあったそうで「僕も本読みの時に、荒井さんのセリフと、綾野さんの親和性の高さにビックリしたんです。本読みが終わった時に『ヤバい!』と思ったんですよ。荒井さんのセリフにフィットしている綾野さんの声にけっこう焦った記憶がありますね」と明かす。「でもお芝居が始まると、なんだか初めてとは思えないくらいすんなりとやり取りが始まった感じでしたね」と振り返った。
そんな綾野と柄本には共通点があり、綾野が「実はこれもきょう発覚したんですけど、2人とも2003年デビューで(芸能生活)20年だったという。すごいですよね」と付け加え、笑顔を見せた。