鉄道博物館(さいたま市)は、客車・貨車を牽引する機関車の歴史と活躍を振り返る企画展「大機関車展 ~日本の鉄道を引っぱった勇者たち~」を10月14日から開催すると発表した。会期は2024年1月29日までとなっている。
1872(明治5)年10月14日、新橋~横浜(現・桜木町)間で日本初の鉄道が開業して以来、日本の鉄道は長きにわたり、機関車が客車・貨車を牽引する輸送形態が主流となっていた。今回の企画展では、2022年10月から鉄道博物館で常設展示を開始したEF58形61号をはじめ、国鉄の電気機関車やディーゼル機関車を中心に歴史と活躍を振り返る。
「第1章 機関車から電車・気動車へ」は、蒸気機関車、電気機関車、ディーゼル機関車のエネルギー効率や運用面の特徴を比較しつつ、日本の鉄道における運転方式の変遷を紹介。「第2章 日本の機関車」は、国鉄時代の蒸気機関車、電気機関車、ディーゼル機関車のあゆみや歴史的な特色を紹介する。「第3章 機関車黄金時代」は、戦後を中心に機関車が日本の鉄道の主役として君臨した「機関車黄金時代」を写真とともに振り返る。
「第4章 今を生きる機関車」は、JR東日本をはじめ、現在も各地で活躍する機関車に焦点を当てるほか、「SLばんえつ物語号」として活躍するC57形180号機の全般検査の様子も紹介。「第5章 EF58形のあゆみと“ロイヤルエンジン”61号機」は、2022年10月30日に鉄道博物館で保存・展示を開始したEF58形61号機を中心に、EF58形のあゆみや鉄道博物館展示の他の機関車について紹介する。「資料編 電気機関車・ディーゼル機関車大全集」として、鉄道博物館所蔵の写真、図面、大型模型、ナンバープレート等も紹介される。
この企画展に合わせた特別イベントとして、学芸員による企画展ガイドツアー(10月28日・12月9日開催。先着順で20名程度)、展示用機関車模型公開(11月5日開催。先着順で20名程度)、EF58形61号機へのヘッドマーク・お召飾りの掲出(10月14日から3月31日まで)、EF58形61号の気笛吹鳴(10月14日と12月24・25日の12時から)が行われる。
EF58形61号機へのヘッドマーク・お召飾りの掲出に関して、10月14~30日に「つばめ」のヘッドマークを掲出し、11月1~20日と11月22~30日、12月1~11日と12月13~28日はいまのところ未定。1月2日から3月31日までお召飾りを掲出する予定とのこと。