カフェ大国でもあるニュージーランドは、コーヒーの飲み方も多種多様。最近日本で見かけるようになったフラットホワイトの他にもいろいろな飲み方があります。
ニュージーランド在住の日本人バリスタの方にお話を聞き、カフェの街 ウェリントンでカフェ巡りをしてきました。
カフェの街・ウェリントン
ニュージーランドの首都、ウェリントン。北島の南西端にあり、海と山に囲まれた自然あふれる街です。北島と南島を分けるクック海峡からの風を受けるため、風が強く「ウィンディ・ウェリントン」とも呼ばれています。
官公庁街に代表される落ち着いたエリアと、カフェやクラフトビール、アートなどのホットなスポットが混在していることから、旅行ガイドブック『ロンリープラネット』では、世界で最もクールで小さな首都と称されています。
ニュージーランドは世界中のどの国よりも、一人当たりに対するコーヒー焙煎業者が多いといわれ、カフェ文化が日常生活に浸透しています。
大型店よりも、地域に根ざしたショップが多く、全国的に10,000のカフェが点在。中でもウェリントンは、コーヒーの愛好家が多く、人口当たりのカフェ比率が全国一なのだそう。
朝食や出勤前に、朝からカフェに多くの人が集まる
2018年にご夫婦でニュージーランドのオークランドに移住したまいきーさん。
オークランドの人気カフェ「Altura Coffee Company」でバリスタとして働きながら、SNSやブログでニュージーランド生活やコーヒーについて発信しています。まいきーさんにニュージーランドのカフェ文化について教えてもらいました。
「ニュージーランドの多くのカフェは、7〜8時頃に開店し15時頃には閉店する店が多いです。朝食をとったり、出勤前の一杯に立ち寄ったりと、朝にカフェを訪れる人が多いですね」
「ニュージーランドでは、エスプレッソのコーヒー文化が生活に浸透しています。日本の喫茶店でよくあるフィルターコーヒーを提供するお店は少なく、エスプレッソマシンを使ったコーヒーがほとんどです」
カフェのメニューボードにはBLACK/WHITEの表記があり、BLACKはミルクなし、WHITEはミルク入りのコーヒーを指し、フラットホワイト、カフェラテ、カプチーノなどが代表的なのだそう。
「1日に提供するコーヒーが500杯だとしたら、その半分がフラットホワイトで、ミルクなしは50杯ほど。多くの人がミルク入りを注文します」
お話を聞いたあとに、ウェリントンのカフェを訪れました。
フラットホワイト
ニュージーランドのコーヒーの代名詞とも言われるフラットホワイト。語源は諸説あるようですが、ホワイト(ミルク)をきめ細かく泡立てて、フラット(平ら)に注ぐという所から来たのだそう。
ワンショット分のエスプレッソにミルクを合わせたドリンクで、下からエスプレッソ、スチームミルク、フォームドミルクの順に3層を織りなすように重ねています。
カフェラテとカプチーノも同様の材料を使用しますが、スチームミルクの量が多い順からカフェラテ、フラットホワイト、カプチーノとなります。フラットホワイトは、コーヒーの味わいをしっかりと感じつつもミルク感が欲しい方におすすめ。
ショートブラック
いわゆるエスプレッソのこと。エスプレッソマシンで15~60mlの少量のコーヒーを瞬時に抽出したものを指し、コーヒー豆の味をダイレクトに楽しめるのが特徴です。
ショートブラックに更にお湯を加えた「ロングブラック」というメニューもあります。日本で飲むようなブラックコーヒーを飲みたくなったら、こちらを頼むのがおすすめとのこと。
フラッフィー
見た目はコーヒーのようですが、子ども用のコーヒーもどきのドリンク。泡立てたミルクにチョコレートパウダーをトッピングし、スプーンですくって食べます。
カフェ文化が浸透しているニュージーランドならでは、子どもも大人と一緒にカフェ時間を楽しんでいるようです。
最後にまいきーさんに、コーヒーがおいしいカフェを探すコツを教えてもらいました。
「カフェが本当にたくさんあるので、コーヒーそのものの味を楽しみたい場合は、焙煎所のあるカフェに行くのがおすすめです。『coffee roasters』と検索してみてください」
グーグルマップでカフェと検索すると膨大な量が出てきて選ぶのが大変でしたが、ロースターで調べるといくつか絞られました。ニュージーランド旅行でカフェを訪れる際は参考にしてみてくださいね。