コンコンチキチン、コンチキチン——祇園囃子が京都の街に鳴り響く夏の風物詩「京都 祇園祭」。日本三大祭りの一つで、京都の夏を代表する祭礼だ。その最大の見せ場である山鉾(やまほこ)行事の前祭(さきまつり)巡行を、なんと特別席で観賞する体験取材の機会に恵まれた。
京都 祇園祭は千年の伝統を誇る八坂神社の祭礼で、毎年7月1日から31日まで1カ月にわたって多彩な祭事が行われる。山鉾巡行の山鉾とは、家や山などをのせて上に鉾や長刀などを立てた山車(だし)のことで、どれも美しい刺繍や織物の美術品で飾られた絢爛豪華なもの。最も大きいものだと、なんと12トン、高さ26m、車輪の直径2m。40人がかりで曳いてゆっくりと進む。
一般販売されていない貴重な特別観賞席
そんな山鉾巡行を、「アメリカン・エキスプレス(アメックス)」会員限定の特別観賞席から見てきた。当日用意された観賞席は全体で約1万2,000席、そのうち800席がアメックス会員のために提供された席だった。
会員向けプログラム「アメックスイベント知新の扉」の一つで、1997年から地方都市の文化財保護や観光振興活動に積極的に取り組んでいる同社ならではのもの。
当日は気温37℃を超える猛暑日。にもかかわらず山鉾巡行を一目見ようと、沿道には驚くほど多くの人が詰めかけた。そんな中ゆったりと座って間近で観賞できる贅沢さといったら……!
巡行は、鉾先に大長刀をつけた「長刀鉾」からスタート。他の鉾の順番はくじ引きで決まるが、この長刀鉾は巡行の先頭と決まっているのだそう。美しい生稚児(いきちご)さんの晴れ姿を目にすると、思わず拝みたくなった。
見どころは、鉾が90度の方向転換を行う豪快な「辻廻し」。掛け声にあわせて勢いよく綱を引いて動かす。成功すると大きな拍手と歓声が送られた。
次から次へと登場する個性豊かな山鉾23基。「動く美術館」とも呼ばれる美しさもさることながら、人間の「生」の躍動感や祈りのエネルギーを全身で浴びる時間だった。山鉾は「動く開運スポット」でもある。それぞれにあるご利益をいただいてきたような気持ちになった。
観賞席で配られた観覧グッズの中には、音声ガイドの実況解説とパンフレットが入っていて、京都通ならずとも十分に楽しむことができた。猛暑対策の冷感シートやうちわまであって、至れり尽くせり。さらにお土産として、巡行の各所で各山鉾が供える疫病や災難除けのお守り「厄除け粽(ちまき)」とアメックスロゴ入りの祇園祭手ぬぐいまで用意されていた。
筆者が祇園祭に訪れたのは今回が初めて。観覧席なんてそんなまだ早いですという気持ちもあったが、混雑知らずでよく見える、音声ガイドやパンフレットで落ち着いて勉強できる、むしろ初心者こそ利用したいものだとわかった。
アメックスイベント「知新の扉」とは?
アメックスイベント知新の扉とは、2022年秋から始まった会員向けプログラムで、これまで実施されたイベントは以下のようなもの。文化財や美術館や博物館など貸し切ってプライベート観賞できる機会など「特別な体験」が提供されている。
- イッタラ展 フィンランドガラスのきらめき アーリーモーニング・ミュージアム」@Bunkamura ザ・ミュージアム (東京・渋谷)
- チームラボ ボタニカルガーデン 大阪@長居植物園(大阪・東住吉)
- 世界遺産 清水寺 夜間特別拝観@音羽山 清水寺(京都・東山)
- 東京国立博物館 ナイト・ミュージアム@東京国立博物館(東京・上野)
- ピカソとその時代 ワンデイ・ミュージアム@国立西洋美術館(東京・上野)
- マリー・ローランサンとモード アーリーモーニング・ミュージアム@Bunkamura ザ・ミュージアム (東京・渋谷)
- 世界遺産 醍醐寺 春の特別夜間拝観 Only for Amex@世界遺産 総本山 醍醐寺(京都・伏見)
- 世界遺産 二条城 桜のライトアップ特別観賞 Only for Amex@世界遺産 二条城(京都)
- ルーヴル美術館展 ワンデイ・ミュージアム@国立新美術館 (東京・六本木)
- 横浜花火 特別観賞 Only for Amex@みなとみらいスマートフェスティバル 横浜ハンマーヘッド9号岸壁(横浜)
たとえば国立新美術館 (東京・六本木)で5月に開催された「ルーヴル美術館展 ワンデイ・ミュージアム」は、大人気展覧会「ルーヴル美術館展 愛を描く」をアメックスが会員向けに1日限定で貸し切ったもの。筆者も体験させていただいたのだが、入場もスムーズ、場内も混雑知らずでゆったりと作品と向き合える至福のひとときだった。
同プログラムでは、「心が豊かになるひととき」をテーマに今後もさまざまな体験を提供していくそうだ。
取材協力: アメリカン・エキスプレス