家庭や職場で使われるバランスボール。ちょっとした運動や椅子代わりに利用したことがある人も多いでしょう。ナイト(製品評価技術基盤機構)では、「STOP!“事故の秋” ~秋を安全に楽しもう~」として、ボールの破裂による事故の注意喚起を行っています。
ナイトによると、ボールの表面が劣化した状態で空気を入れ過ぎたり荷重をかけたりすると、破裂してけがをするおそれがあるとのこと。
実際に起こった事故として、2021年3月に起こった事例を紹介しています。
■バランスボールによる破裂事故
事故発生年月 2021年3月(滋賀県、50 歳代・男性、重傷)
【事故の内容】
バランスボールで運動中、突然破裂して身体が落下し、背骨を圧迫骨折した。
【事故の原因】
ボールの表面に付いた傷が、入れ過ぎた空気や使用時の圧力による負荷で進展して徐々に亀裂となり、事故時の負荷で破裂したものと推定される。取扱説明書には、「ボールの直径が指定の数値以上になるまで空気を入れない。」「先の尖った物や鋭利な物、ザラザラした物などを近づけない。」「破損、変形など異常がある場合は使用を中止する。」旨、記載されていた。
実際にバランスボールを使用する際に気を付けるポイントとして、「空気を入れ過ぎない」「傷やひびがあるなど劣化している状態で使用しない」ことが重要だといいます。
ボールの使用で気を付けるポイント
○空気を入れ過ぎない。
空気で膨らませるトレーニングや球技用のボールは、製品によって最大空気圧が決まっています。これを超えて空気を入れ過ぎてしまうと破裂してけがをするおそれがあります。圧力計付き空気入れを使用するなどして取扱説明書に記載の最大空気圧を超えないよう注意しましょう。
また、バランスボールのようにボールの直径が指定されている場合は、家具やいすなどの寸法と比較して直径が超えないように注意してください。
○傷やひびがあるなど劣化している状態で使用しない。
使用や保管に伴う劣化により、ボールの表面に傷やひびなどが生じていると、使用中や空気を入れる際に劣化部分から破裂してしまうことがあります。使用する前にボールの表面を確認して、傷やひびなどが見つかった場合には使用を中止してください。
ちなみに、マイナビニュース編集部でもバランスボールが破裂する事件が起きたことがあります。長年使っているバランスボールに空気をパンパンに詰めたことが原因かもしれません。フロアに響き渡る爆発音に社内は騒然となりました。バランスボールの破裂は突然起こります。普段から使用している方も、定期的に傷や空気の量をチェックするようにしましょう。