米Microsoftは9月26日(現地時間)、対話AIによる新しいアシスタント機能をWindowsに統合する「Copilot in Windows」(プレビュー)など、数多くの新機能を追加する大規模アップデートの提供を開始した。
パーソナライズされた新たなAI体験をもたらす新機能を目玉に、以下のような機能追加や機能強化、アプリのアップデートを提供していく。最終的には150以上もの新機能が導入される。
- Copilot in Windows(プレビュー)
- モダン化した「ファイルエクスプローラー」
- レイヤーや背景除去機能を搭載した「ペイント」(生成AI機能「Cocreator」の提供をWindows Insiderで開始)
- 検索、共有、編集がより簡単になる「フォト」
- テキストアクションを搭載する「Snipping Tool」
- 新しいオートコンポーズ機能(プレビュー)を備えた「Clipchamp」
- 新しい「Outlook for Windows」
- 音声アクセスの拡大
- ナレーターの自然音声の新言語
- デバイスの移行を容易にする新しい「Windows Backup」
- Passkeyサポート
- すぐにプレイできるMicrosoft Storeインスタントゲーム
新機能を利用できるようになるタイミングは異なる。「Copilot in Windows」、音声アクセスの拡大、新しい「Windows Backup」、Passkeyサポートなど、一部の機能の提供を26日に開始し、CFR(制御された機能ロールアウト)を使用して数週間をかけて展開する(2023年11月のセキュリティ更新プログラムのリリースまでに、多くの新機能を対象となる全てのデバイスで利用できるようにする予定)。バージョン22H2が動作する対象デバイスのユーザーで、Copilotなど提供が始まった機能をすぐに体験したい場合は、[設定]→[利用可能になったらすぐに最新の更新プログラムを入手する]をオンにして[更新プログラムのチェック]を行う。
オートコンポーズ機能を備えた「Clipchamp」と新しい「Outlook for Windows」は、Microsoft Storeでアップデートできるようになる。「ペイント」「Snipping Tool」「フォト」のAI強化版は、一部のユーザーから提供を開始し、数カ月をかけて全てのユーザーに拡大する予定。
今回のアップデートはバージョン22H2の大型更新であると同時に、今年第4四半期にリリースする予定の「Windows 11バージョン23H2」に向けたアップデートの開始と見られている。Microsoftは7月に、Windows 11バージョン23H2をイネーブルメント・パッケージ(enablement package)で提供する計画を発表した。23H2はバージョン22H2と同じサービシングブランチとコードベースを持ち、23H2の正式リリースまで新機能やアップデートがバージョン22H2に累積されていく。そして、23H2が有効になるタイミングで、Windows 11 Home/Pro、EnterpriseおよびEducationのサポート期間がリセットされる。Microsoftは22H2の大規模アップデートの開始と共に、Windows InsiderプログラムのRelease Previewチャネルで「Windows 11, version 23H2 Build 22631 (Windows 11 2023 Update)」の提供を開始した。