欧州・米国・中国のグリーン政策に大きな影響を与える経済理論家であり、「緑の知の巨人」とも称されるジェレミー・リフキン氏。その著書『レジリエンスの時代 再野生化する地球で、人類が生き抜くための大転換』が、経済・ビジネス・人文社会科学書の新レーベル「集英社シリーズ・コモン」より、9月26日に発売された。価格は3,080円。
これまでの「進歩の時代」において人類は、地球の恵みを収奪し、商品化し、消費を最大にして生きてきた。だが、無限の成長と超効率化を絶対視したせいで、環境危機と地球温暖化が発生。洪水、干ばつ、熱波、山火事、台風が、生態系とインフラを破壊し、人類の生存を脅かしているという。この危機を脱するために必要なのは、「レジリエンスの時代」への大転換。地球を人類に適応させるのではなく、人類を地球に適応させることが必要とのこと。自然と共感的に関わるためには、経済・政治・社会の見直しが必須。科学技術にも精通した世界的な経済社会理論家が、未来への処方箋を示すのがこの本である。
10月20日に開催されるシンポジウムにリフキン氏とともに登壇するのは、同シリーズから8月に刊行され大きな話題を呼んでいる『コモンの「自治」論』の著者たち。執筆陣のなかから、斎藤幸平氏(経済思想家)、岸本聡子氏(杉並区長)、藤原辰史氏(歴史学者)という気鋭の論客・実務家が揃い、自然界と人類が共存するために必要なコモン型経済やピア政治(参加型民主主義と自治)について議論する。このシンポジウム(参加費:無料)に、先着200名を招待するという。申し込みは応募フォームからhttps://eq.shueisha.co.jp/app/enq/bkspr/commonevent2023/member/