2022年4月にオープンして以来、地元住民にも観光客にも人気があり常に人で賑わう「道の駅くるくる なると」は、徳島県鳴門市にある「体験型食のテーマパーク」です。
今回は、そんな場所で食べられるインパクト抜群な「大鳴門橋(おおなるときょう)ソースかつ丼」を食べに行ってきました。
そびえ立つ巨大な橋のような豚カツ
徳島県は海・山・川と豊かな自然に囲まれた土地柄、食材にも恵まれています。「道の駅くるくる なると」の中にある「大渦食堂」は、そんな徳島の食材の豊かさを存分に感じられる人気のレストラン。
海鮮丼・地鶏の親子丼・徳島ラーメンと、さまざまなメニューが並んでいます。そんな中で、見た目や名前からインパクト抜群の商品があります……。
その名も「大鳴門橋ソースかつ丼」です。
兵庫県の淡路島と徳島県の鳴門市をつなぐのが「大鳴門橋」。
徳島と関西エリアを直接つなぐ唯一の道路なので、徳島県に住んでいれば利用頻度も高く、なじみのある場所です。「鳴門の渦潮」を見られる橋として、観光スポットにもなっているので、訪れたことがあるという方も多いでしょう。
そんな橋にちなんで名付けられた丼、名前だけでも興味が湧いてきます。
強烈な見た目のインパクトに圧倒される
メニュー板を見たところ、徳島県産の豚肉を使用しているとのこと。早速券売機で「大鳴門橋ソースかつ丼定食」(1,880円)を注文し、丼の完成を待ちます。
お昼のピークは過ぎているもののまだまだ賑わっているレストラン内でしたが、すぐに丼は完成し早速そのインパクトの強いビジュアルがテーブルに到着。
山型に盛られたご飯とその上には大量のキャベツ、そして、お互いを支え合うようにそびえ立つ2枚の豚カツが載せられています。
丼からはみ出しまくっていて、もはや蓋が閉まらないとかそういったレベルではありません。その姿は、まさに鳴門海峡にそびえる大鳴門橋の塔のよう。
食べ始めたいものの、そのまま食べ進めると大鳴門橋の塔、もとい豚カツが崩れてしまいそうです。そのため、まず豚カツの後ろにたてられている蓋をとって、そこに一枚の豚カツを避難させておくことにしました。
小皿のように見えるかもしれませんが、これは丼の蓋です。お箸で持ってみると、そのずっしりとした重量が感じられます。なんとか避難できたので、もう一枚の豚カツから食べ始めます。
県産の豚肉を使った豚カツは、脂身がたっぷりでとてもジューシー。柔らかい肉質で直接かぶりついて食べやすく、全体に甘辛いソースが付けられていて、ご飯やキャベツとの相性もバッチリです。
この丼に備えて、朝は早めに少しのシリアルのみで済ませていたこともあり、おいしくてどんどん食べ進められてしまいます。食べ始めてから10分も経たずに1枚の豚カツを完食しました。
完食できるのかと心が折れそうになる
さて、豚カツ2枚目です。蓋に避難させていたカツを丼へ戻したところ……ビジュアルが元に戻った……? もちろん裏側は半分近くご飯も食べているので、実際は戻ったわけではないのですが、見た目の強烈なインパクトはまだまだ有しています。
半分を迎えてすでに少し満腹感のあった筆者としては、「食べ切れるのか?」と、メンタル的にかなり不安に。
とはいっても、ここで終わるわけにはいきませんので、食事を続けます。と、ここで丼についてきたお味噌汁と小鉢をいただきます。
小鉢の中身は鳴門の名産物である「茎わかめ」を使った和え物。予想以上のコリコリした食感で、いくらでも食べられそうな優しい味に仕上げられています。
味変というわけではありませんが、汁物と小鉢のおかげで口の中がスッキリして後半戦がスタートです。
2枚目の豚カツを半分食べ終わるあたりまでは、順調に食べ進めてきたものの、ここであることに気づきます。
特に丼の底の方にご飯がギッチリ詰められていて、豚カツはすでに全体の3/4を完食したものの、橋を支えている土台(ご飯)はまだ安定した存在感を放っています。
さすが国内屈指の激流の上に建てられた大鳴門橋の名前を冠する丼だと、心から納得できた瞬間でした。
怒涛のラッシュで攻める
弱気になりながらも残りは、もう1/4を残すのみです。窓の外のレンコン畑を眺め、ちょっと休憩を挟んで、最後は、カツ丼→味噌汁→茎わかめ→カツ丼、と勢いにまかせた三角食べでそのまま食べ切る作戦しかないとラッシュの態勢へ。
食べ始めから30分くらいをかけ、とうとう最後の一口を食べ終えました。
最初に出てきた時は、丼がそれほど大きくなかったことから、「余裕で食べ切れるかな」なんて思ったこちらが愚かでした。豚カツのボリュームはもちろん、ご飯やキャベツ、小鉢のおいしさに至るまで、存分に堪能させてもらいました。
県産食材を使った地産地消メニューでこのボリュームがあり、この料金であれば満足感はたっぷり。ぜひ大鳴門橋や鳴門の渦潮の観光とセットで味わってみてくださいね。