9月8日から東京都・原宿に期間限定で登場した、ブランド情報を一切明かさないジュエリーショップ「匿名宝飾店」の正体が、ジュエリーブランド「4℃」であることが明らかとなった。同ブランドを展開するエフ・ディ・シィ・プロダクツが発表した。これがネットで「あっぱれ」「面白い試み」などと話題となっている。
今回の「匿名宝飾店」は、ブランド非公開の体験型ジュエリーショップとして、東京都渋谷区・BANK GALLERYにて、9月24日までの期間限定でオープンしていた。ジュエリーの試着や撮影、購入のほか、休憩エリアも併設されており、無料のオリジナルドリンクを楽しむこともできたようだ。
「ブランド名ではなく、目の前のジュエリーを通して、自分の指や肌のうえでジュエリーを好きになってほしい」というコンセプトを掲げ、ブランドの看板を排除することで、ジュエリーショップにありがちな気疲れや緊張感を開放し、ジュエリーと向き合う時間がもっと楽しくなる、新しい店舗体験を提供するとしていた。
店内では、指のサイズやパーソナルカラーなどをもとに自分に似合うジュエリーを知るためのジュエリーカルテの作成や、ジュエリーの試着体験、好きなジュエリーを選んで撮影ができるフォトブースなど、さまざまなコンテンツを体験できるほか、一部商品はその場で購入もできる。
そんな「匿名宝飾店」の正体は、ジュエリーブランドの「4℃」だった。「4℃」は、手の届きやすい価格と洗練されたデザインから幅広い女性に支持される人気のブランドで、男性から女性に送るジュエリーとしても有名だ。ただし多くの支持を集める一方で、SNSなどネット上では批判的な意見が多いことでも知られる。
批判的な意見に対してジュエリーの品質への自信も背景にあったのだと思われるが、そういった状況の中、今回実施となった試みは好評だったようだ。同社によると、ブランド名は非公開だったにもかかわらず、「匿名宝飾店」には多くの人が来店したといい、来場者向けのアンケートでは「正体が意外すぎた」や「良いイメージに変わった」、「匿名であることで初めて手に取ることができた」といった意見も寄せられたそうだ。
ネット上では今回の試みに、「4°Cあっぱれだわ」「4℃、やり手だ…!」「ほんといい企画」「面白い試み」「ブランド名だけで決めつけてしまう消費者にとってはいいアイディア」「ブランドの力を信じる斬新なアプローチ」「こういう挑戦状出せるような企業、好きです」「ブランドに対する見方が変わった‼」などの好意的な声が目立っていた。