マイナビは9月19日、「派遣社員の意識・就労実態調査(2023年版)」の結果を発表した。同調査は7月11日~18日、派遣社員として勤務する20~59歳の男女1,400名を対象に、インターネットで実施した。
同一派遣先での初回契約時からの昇給額を算出したところ、平均は69円だった。職種別にみると最も高いのは「機械・電気・IT・エンジニア」(122円)で、「テレオペ・テレマーケティング」(93円)が続く。現在の時給額と理想の時給額との差額を算出すると、全体では204円のギャップがあり、前年よりギャップが8円拡大した。職種別で最もギャップが大きいのは「機械・電気・IT・エンジニア」(319円)だった。
派遣就業先に対する正社員転換の状況について調べた。勤務する派遣先や派遣元に対して、自ら正社員化を申し出たことがある人は11.6%で、そのうち正社員化された割合は54.9%だった。一方、派遣先や派遣元から正社員化の誘いを受けたことがある人は26.4%。そのうち正社員化された割合は24.1%だった。
今後の就業意向について尋ねたところ、「正社員として働きたい」(29.8%)が最も高く、派遣社員の4人に1人以上が正社員就業の意向を持っていることがわかった。正社員になりたい時期では、52.3%が「すぐにでもなりたいと思っている」と答えている。
一方で、正社員になる難易度意識を聞くと、83.9%が「自分が正社員になるのは難しいと思っている」と回答しており、特に50代は91.0%と高い。年代が高いほど正社員化の難しさを感じている人が多いことがわかった。