この夏は、映画の人気シリーズ最新作『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』と『キングダム 運命の炎』の2本が立て続けに公開され、大活躍の俳優・吉沢亮。2021年には、『青天を衝け』で平成生まれ初の大河ドラマ主演俳優となったことも記憶に新しい吉沢は、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いでスターダムを駆け上がってきた。気づけば20代最後の年となった吉沢に、30代の展望を語ってもらった。

  • 吉沢亮

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■来年の夏はフェスに行きたい「今年は逃したので」

9月2日にさいたまスーパーアリーナで開催された「第37回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2023 AUTUMN/WINTER」では、シークレットゲストとして登場し、黄色い歓声を浴びた吉沢は「もう最高です」でしみじみ語っていた。

改めてTGCでランウェイを歩いた感想を聞くと「2年前に出させていただいた時は、無観客での開催でした。今回は有観客ということで、やっぱりお客さんがいると会場の熱気もすごいですし、大きな歓声もいただけたので、僕自身もテンションが上がりました。また、会場が盛り上がってくれていたので、すごくホッとしました」と笑みをこぼす。

「今年はプライベートの時間を大切にしたい」と公言していた吉沢。夏休みを堪能したのかと思いきや「フェスに行きたかったなとは思いました。もう“行きたかった”になっちゃっていますが(笑)。やはり夏といえば、音楽がなかなかいい感じに楽しめる時期じゃないですか。だから今年はフェスだ! と思っていたのに、ちょうど今年の8月はがっつり作品に入っていたので無理でした」と話す。

思わず「秋フェスはいかがでしょう?」と勧めてみると「秋もあるんですか? 僕はあまり詳しくないんです。フェスといえば夏のイメージしかないんですけど、ちょっと探しておきます。今年の夏は逃したので、次に来る30歳の夏は行こうかなと思っています」とリベンジを誓う。

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■30歳のテーマは「落ち着いて仕事をしていこう」

来年の2月に30歳の誕生日を迎える吉沢。仕事への向き合い方や、心境の変化について尋ねると「もちろん、自分はまだまだだなと感じることが多いですし、これからもいろんなことに挑戦していきたいと思いつつ、ちゃんと身の丈に合ったことをやっていきたいと考えています」と語る。

「身の丈にあったこと」と表現する吉沢だが、重責の大役からチャレンジングな役どころまで、常に全力投球して演じることで、高いハードルも見事にクリアしてきた印象を受ける。すなわち現場が彼を育ててきたに違いないが、やはりその裏ではいろいろな葛藤もあったようだ。

「これまで、あまりにも『やりたい! やりたい!』という欲だけでいろんな作品をやってきたので、けっこう体力が持たなかったというか、振り返れば大変だったなと思うこともいっぱいありました。だから、ちゃんと自分の体調や体力的な面も考えつつ、やれることをちゃんとやっていこうというふうに思っています。常に挑戦は続けていきたいのですが、あまり、やりすぎずというか、落ち着いて仕事をしていこうというのが30歳のテーマです」

将来的な長期展望についても聞いてみると「特にないです。例えば、作品をやるためにこういう準備が必要だとか、そういう小さい目標みたいなものは常にありますが、将来的にどうなりたいといったことは、あまり考えてないです」とのこと。

「というのも、今まで目の前の仕事をやることに精一杯すぎて、自分が将来どうなっていくんだろうとまったく想像したことがなかったし、いまだにしてないんです」と言うが、「逆に今をちゃんと生きて、将来自分がどうなっているのか、どうなっていくのかを、楽しみたいという感じです」と柔らかい表情で語ってくれた。

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■吉沢亮
1994年2月1日生まれ、東京都出身。2009年に「アミューズ全国オーディション」で審査員特別賞を受賞しデビュー。映画『キングダム』(19)で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞などを受賞。2021年にNHK大河ドラマ『青天を衝け』で主演を務めた。近年の主な出演作は、映画『キングダム』シリーズ(19・22・23)、『東京リベンジャーズ』シリーズ(21・23)、『ブラックナイトパレード』(22)、『ファミリア』(23)、ドラマ『PICU 小児集中治療室』(22)など。