JR東日本とジェイアール東日本物流は21日、旅客を載せず荷物のみ約700箱を新幹線に積み込み、長野から東京へ運ぶ輸送トライアルを9月28日に実施すると発表した。両社による新幹線を活用した高速・多量荷物輸送のトライアルは今年度、3回目の実施となる。

  • 北陸新幹線の車両E7系

これまでのトライアルで得た知見を活かし、北陸新幹線の車両1編成(12両編成)に長野新幹線車両センターから約700箱の荷物を積み込み、東京駅と東京新幹線車両センターへ運ぶ。一部の荷物は東京駅で載せ替えて仙台駅まで運ぶ。

運ぶ荷物は、ブドウ・キノコ等の青果類、アップルパイ・牛乳パン等の食品類、医療用医薬品、精密機器部品など。運転時刻は長野新幹線車両センター9時57分発・東京駅11時44分着・東京新幹線車両センター12時8分着。仙台行の荷物は東北新幹線の下り「やまびこ209号」(東京駅12時12分発・仙台駅14時30分着)に載せ替える。

  • 輸送トライアルの流れ

  • 新幹線で輸送するおもな荷物

  • 駅や車両センターでの荷物積み下ろしに使用する台車や無人搬送車

両社は来年度以降の事業化を視野に入れており、今回のトライアルでは、長野新幹線車両センターでの荷物搬出入や積み下ろしなど検証するほか、東京駅で約200箱の荷下ろしを行うことから、ホーム上の安全に配慮した効率的な荷扱いを検証。あわせて東北新幹線への載替え輸送に伴うオペレーションも検証する。東京新幹線車両センターではAGV(無人搬送車)を活用し、人手不足を考慮した荷扱い業務の省力化を図る。