マイナビは、2024年卒業予定の学生を対象とする、企業の採用活動と学生の就職活動および、今後の展望などをまとめた「2023年度(2024年卒)新卒採用・就職戦線総括」を9月20日に発表した。

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若者人口の減少を背景に企業側の採用意欲は向上しており、他社に後れをとらないよう3月から面接を開始するなど、採用選考の開始時期が早まっている。しかし6月時点の採用充足率はここ数年で最も低下しており、採用充足率「0割」の企業が31.5%と、企業にとって厳しい採用状況だという。

また、24年卒の募集・選考時のコース設定について、「職種別コースを設定している」は39.5%、「職務を限定しない枠(総合職等)を含む、職種別コースを設定している」が23.6%と、合計して63.1%の企業が職種別コースを設定している。学生調査では61.6%が「職種を自分で選びたい」と回答しており、「配属ガチャ」に対する学生の不安を背景とした企業の対応と伺える。

他にも、24卒学生は、「勤務先」や「仕事内容」に加え「福利厚生」にも関心を持っており、福利厚生に関心がある学生は、「勤務地・仕事内容・給料よりも関心がある」が6.4%で、「勤務地・仕事内容・給料と同程度関心がある」の63.4%とあわせると69.8%となった。こうした学生のニーズを受け、企業側では採用広報でアピールする際の強みにしている内容として「福利厚生の充実」が71.5%で最多に。特に人事制度に限定すると「有給休暇の取得率(55.5%)」や「残業がないこと・残業が少ないこと(43.4%)」など働きやすさを示す内容が上位となった。