ソニーとKDDIは9月20日、2023年9月13日に行った5Gスタンドアローンの商用ネットワークの実証実験において、混雑した環境下でもゲームストリーミングに必要な通信品質を確保することに成功したと発表した。

今回の実証実験は、ゲームストリーミング用にカスタマイズしたゲーム専用ネットワークスライスにXperiaスマートフォン(以下、Xperia)を接続。ソニーが設定した「ゲーム体感レベル」において、プレーヤーがストレスなく快適にゲームを楽しめる通信品質を確保できるかを確認している。

「ゲーム体感レベル」は、ゲームストリーミング時の通信環境によるゲーム体験の快適さがどのように変化するかを表すもの。映像信号や操作信号の安定性で快適さがどの程度変わるのかでレベルが判定される。

2022年に行われた技術検証では、カスタマイズしたスライスにスマートフォンを接続し、混雑状況を想定した環境でもゲームストリーミングが安定していたが、一般の5G通信が混雑している状況では他通信の影響を受ける可能性があった。

今回の結果は、公衆の5Gネットワークにおいて混雑時でも動画視聴やSNSなどの利用に影響はなく、ゲームストリーミングに必要な品質を確保し、安定したゲームプレイができることが実証された。ゲームストリーミングを実施してゲームプレイの体感レベルを調べたところ、高い通信品質を満たしていたことも確認している。

両社はこの実証結果を受け、多くの人が集まるスタジアムやイベント会場のような混雑したネットワーク環境下でも快適にゲームを楽しめるネットワークの提供を目指していくとしている。