MMD研究所は9月15日、60歳~79歳のシニア世代を対象に8月に実施した「第1弾 2023年シニアのスマートフォン・フィーチャーフォンの利用に関する調査」の結果を公開した。

  • 左:シニアのモバイル端末所有率、右:メインで利用しているシニアのモバイル端末(MMD研究所調べ)

このレポートは、予備調査では60歳~79歳の全国の男女10,000人、本調査ではスマートフォンメイン利用者500人、スマートフォン利用検討者358人、スマートフォン利用未検討者500人を対象に2023年8月25日~8月28日に実施した調査結果に基づく。

60歳~79歳の全国の男女10,000人に聞いた調査によると、モバイル端末の所有率は94.5%。メインで利用しているモバイル端末の内訳は「スマートフォン」が91.9%、「フィーチャーフォン」が5.0%、「ガラホ(4G LTEケータイ)」が3.1%となった。

スマートフォンとフィーチャーフォンの利用割合について、2012年から行っているシニア調査を元に2023年までの推移を集計したところ、2023年のスマートフォン利用者は、2022年の89.0%から2.9ポイント増加し91.9%に、2012年の12.7%から79.2ポイント増加となった。2023年のフィーチャーフォン利用者は、2022年の7.3%から2.3ポイント減少して5.0%となり、2012年の87.3%と比べると82.3ポイント減少した。

  • シニアの携帯電話所有者の推移(MMD研究所調べ)

フィーチャーフォンもしくはガラホのみ利用している710人に、スマートフォンへの乗り換え意向を聞くと、「いますぐにでも乗り換えたい」が2.5%、「いますぐにではないが、乗り換えを検討している」が35.6%とスマートフォンへの乗り換え意向は合わせて38.2%となり、「乗り換えは検討していない」が61.8%となった。

フィーチャーフォンもしくはガラホをメイン利用している738人を対象に、直近の月間のデータ容量を聞くと、32.1%が「把握している」と回答し、使用データ容量は「1GB以下」が83.1%で最多、次いで「2~3GB」が7.6%、「4~5GB」が6.8%となった。

  • フィーチャーフォンもしくはガラホをメイン利用しているシニアの月間の利用 データ容量(MMD研究所調べ)

スマートフォンメイン利用者8,685人に現在契約している通信会社を聞くと、最多が「docomo」で27.4%、次いで「Y!mobile」と「MVNO」が13.0%、「au」が12.7%。また、スマートフォン利用検討者358人を対象に、契約を検討している通信会社を尋ねると、「現在と同じ通信会社のままスマートフォンに乗り換えたい」が27.4%、「乗り換えを検討している通信会社がある」が26.0%、「特に決めていない」が46.6%となった。乗り換えを検討している通信会社がある93人にその通信会社を尋ねると「楽天モバイル(最強プラン)」が18.3%と最も多く、次いで「docomo」と「Y!mobile」が14.0%、「au」が11.8%となった。

  • スマートフォンメイン利用者の契約している通信会社(MMD研究所調べ)

  • スマートフォンを利用検討しているシニアが乗り換えを検討している通信会社(MMD研究所調べ)

スマートフォンを持っている8,643人を対象に、現在利用しているスマートフォンの通信会社を選んだ理由を聞くと、「通信料金が安いから」が31.5%で最多、次いで「ちょうどよい料金プランがあるから」が24.9%、「家族が同じ通信会社を利用しているから」が23.6%となった。

  • スマートフォンを契約している通信会社を選んだ理由(MMD研究所調べ)

次に、フィーチャーフォンもしくはガラホを持っているスマートフォン利用検討者790人を対象に、スマートフォンの契約を検討している通信会社を選んだ理由を聞くと、「家族が同じ通信会社を利用しているから」が20.4%と最も多く、次いで「安心できる会社だから」が17.6%、「以前から利用していた通信会社と同じだから」が15.3%となった。

  • スマートフォンの契約を検討している通信会社を選んだ理由(MMD研究所調べ)