フジテレビは14日、米ドラマ『ウォーキング・デッド』などを生み出したスカイバウンドエンターテインメントと、SFドラマ『ハート・アタック』を共同制作すると発表した。
同局はスカイバウンド社と、共同制作、IP交換、新たなIPの共同開発などのパートナーシップを構築していくことに合意。この第1弾として、スカイバウンドオリジナルのグラフィックノベルシリーズ『ハート・アタック』を共同制作でドラマ化する。
『ハート・アタック』は、政府が人権を否定するほどの特殊な力を持つ“バリアント”と呼ばれる人々が存在するパンデミック後の世界が舞台。異なる背景を持つ若い男女2人の出会い、不条理な世界の中で自由を求める戦い、そこで育まれる愛情を描いている。
『インジャスティス2』や『モータルコンバット』などのゲームで知られるスカイバウンド社のクリエイター、ショーン・キッテルセンと、『ハウス・オブ・エル』の画家として高い評価を得るイラストレーター、エリック・ザヴァツキが共同執筆した作品で、世界的に大ヒットしている。
ドラマでは、パンデミック後の日本を舞台に、抑圧、権力との闘い、運命的な愛情をスリリングな展開と刺激的な映像演出で描いていく。フジテレビが制作を主導し、スカイバウンド社が全世界に配給する。制作開始は今年秋以降となり、キャストや配信・放送日程などの情報は今後発表される。
■大多亮氏(フジテレビ専務取締役)コメント
「フジテレビのグローバルビジネス戦略の一環で、アメリカのスカイバウンドと提携し、グローバル市場を念頭に置いて『ハート・アタック』のドラマを制作、提供できることを大変うれしく思います。SFらしい映像演出だけでなく、権力や抑圧との闘い、そして若い男女の恋愛を描く独創的な世界観で、視聴者の皆様を魅了できると確信しています。そして、このドラマ『ハート・アタック』の共同制作を皮切りに、今後両社で新規IPの共同開発、フジテレビIPのアメリカ進出等、立体的な提携に向けて動いてまいりますので、ご期待いただきたいと思います」
■リック・ジェイコブス氏(スカイバウンド リニアコンテンツ担当マネージングパートナー)コメント
「『ハート・アタック』は、タイムリーで示唆に富むストーリーと、視覚的に美しいアートワークが絶賛されました。このグラフィックノベルシリーズをドラマとして展開することで、より多くの世界中の視聴者にリーチできるだけでなく、複雑な物語やキャラクター、目を引く映像をインタラクティブな方法で提供することができると考えています。この戦略的な動きは、IPの可能性を最大限に引き出し、従来のストーリーテリングの枠を超えた多様で没入感のある体験をファンに提供するというスカイバウンドの目標に完全に合致しています。『ハート・アタック』を魅力的なSFドラマにするパートナーとしてフジテレビを迎えることができ、大変うれしく思います。我々はこのパートナーシップによって、世界中の視聴者に忘れられないテレビ体験をお届けできることに興奮しています」