届いた通知の内容を音声に変換する「通知の読み上げ」は、AirPods Proなど一部のイヤホン/ヘッドホンのみで可能な機能でしたが、iOS 16で強化され内蔵スピーカーも対象機器にくわわりました。料理中など手が離せないとき届いたLINEメッセージも、iPhoneに触れることなく誰からの何の用事か概要がわかります。

しかし、iOS 16.6の時点では通知を読み上げる速度は変更できません。iOSにはテキストを読み上げる機能が用意されており、そちらは速度を調整できますが、通知の読み上げは速度が固定されています。

ところで、WEBページのテキストやメモアプリの文書を対象とした読み上げ機能(以下、テキストの読み上げ)は速度を変更できます。「設定」→「アクセシビリティ」→「読み上げコンテンツ」の順に画面を開くと現れる「読み上げ速度」スライダーは、ドラッグする方向で読み上げスピードを調整できますが、通知の読み上げは対象に含まれません。

速度だけでなく、単語登録についてもテキストの読み上げと通知の読み上げでは機能的な分断があります。テキストの読み上げ機能では、「設定」→「アクセシビリティ」→「読み上げコンテンツ」→「読みかた」画面で人名など単語の読みがなを登録できますが、通知の読み上げ機能はこの画面に登録されたものをスルーします。

将来はわかりませんが、少なくともiOS 16.6の時点では通知の読み上げを自分なりにカスタマイズすることはできません。せっかくの便利な機能ですが、読み上げ速度や単語の読みは初期設定のまま使い続けるしかなさそうです。

  • 通知の読み上げ機能は、「読み上げコンテンツ」画面での設定をスルーします