女性向けフェムケアブランド「iroha」を展開するTENGA は、時代とともに女性の「性」がどのように変化したのかを探るべく、全国のZ世代からバブル世代までの2,585人の女性を対象に、フェムテック・フェムケアに関する調査を実施した。
「フェムテック」とは、Female(女性)とTechnology(テクノロジー)をかけあわせた造語で、生理・月経、妊活・妊娠・産後、更年期など、女性特有の健康課題をテクノロジーの力で解決する製品・サービスを指すもの。また、特定のテクノロジーに依存せず、さまざまな方法で女性特有の健康課題をケアする製品・サービスは「フェムケア」と呼ばれている。
「フェムテック・フェムケア」の認知度は全世代で2割以下
同調査では、女性全体で「フェムテック」の認知度は16.1%、「フェムケア」は15.7%という結果となった。世代別では、「フェムテック」の認知度が最も高い世代はロスジェネ世代(18.6%)で、「フェムケア」の認知度が最も高い世代はY 世代(17.2%)だった。
「フェムテック」も「フェムケア」も「言葉も意味も知っている」と回答したのは、全世代1割以下となった。昨年4月に同社が調査した際に「知っている」と回答した女性は全体で22%という結果で、認知度は低下傾向にあるという。大手企業の参入の波やメディアの報道が落ち着いてきたことが、認知度低下の要因のひとつと、同社広報の犬飼幸さんは推察している。
「フェムテック」の認知度、都道府県別では東京・千葉が1位
都道府県別でみると、「フェムテック」という言葉の認知度について、1位は千葉県・東京都、「フェムケア」の言葉の認知度1位は千葉県となった。また「フェムテック」の「言葉も意味も知っている」と最も多く回答したのは神奈川県(12.7%)、「フェムケア」では神奈川県・千葉県・宮城県(14.5%)で、言葉の理解度と認知度でランキングが変化した。
ちなみに「言葉も意味も知らない」の回答数が多かった、最も認知度が低い都道府県は、「フェムテック」は愛知県・島根県・宮崎県(92.7%)、「フェムケア」は高知県(94.5%)だった。
Z世代・ミレニアル世代の5割以上が「月経管理アプリ」を利用
同調査では、Z世代・ミレ二アル世代の5割以上が「月経管理アプリ」を、約2割が「低用量ピル」を利用していることもわかった。一方で、Z世代の約3割、Y世代の約4割、ロスジェネ世代・バブル世代の半数以上が、フェムテック・フェムケアのアイテムを特に使ったことがないと回答。自身のセクシャルウェルネスの点数の全体平均は46.8 点だった。
多くの女性がフェムテック・フェムケアについて「言葉の意味を知らず、サービスの利用もしていないということが分かり、もどかしさを感じる結果となりました。特に、関東や大阪などの都市以外の場所ではその認知度はさらに下がっているのを見ると、知識の地方格差が広がっているようにも感じます」と、同社広報の犬飼さんは調査結果について述べている。
【調査概要】
調査タイトル :全国の女性の性生活に関する調査
調査主体 :株式会社TENGA
調査方法 :インターネット
調査対象者 :全国 女性18~57歳/Z世代18~26歳(n= 517)、ミレニアル世代27~35歳(n= 517)、Y 世代36~42歳(n= 517)、ロスジェネ世代43~51歳(n= 517)、バブル世代52~57歳(n= 517)
調査期間 :2023 年6月30日~7月3日