現在放送中のTBS系金曜ドラマ『トリリオンゲーム』(毎週金曜22:00~)で、Snow Manの目黒蓮演じるハルこと天王寺陽と、佐野勇斗演じるガクこと平学が作ったトリリオンゲーム社の前に立ちはだかるドラゴンバンク社の社長令嬢で、同社の取締役を務める黒龍キリカ(通称:桐姫)を演じている今田美桜。クールで強欲、欲しいものはどんなことがあっても手に入れるという桐姫――「いまだに共通点が見いだせていない」と笑う今田だったが「とても大きな挑戦だった」と本作出演に大きな刺激を受けたという。
■「あまり早口にならないこと」「なるべく瞬きをしないこと」を意識
今田演じる桐姫は、多言語を操る才女であり、若いながらも、どんな取引相手にもクレバーな交渉術を使い、欲しいものは手に入れてきた女性。「ドラゴンバンク」の採用面接で出会ったハルとガクの才能に気づき、是が非でも支配下に置こうと手を尽くす。
そんな女性との共通点について「いろいろ考えてみたのですが、まだ見つけきれていないんです。もう撮影も終わってしまうんですよね」と苦笑い。今田いわく「強欲でわがままと言われますが、あくまで自分のためではなく、会社のためにやっていることであり、芯がある格好いい女性」と述べ、「終盤になってくると、キリカの人間味ある部分も描かれてくるので、ただ強いだけではない部分もしっかりと演じていきたいです」と語る。
24歳にしてカリスマ性を兼ね備えた人物を演じるうえで、意識していることは「あまり早口にならないことと、なるべく瞬きをしないこと」だという。「年齢設定は24歳なんですよね。黒龍家で育てられた品格みたいなものを考えたとき、あまり早口になるのは違うのかなと思ったんです。瞬きに関しては、監督経由で、(キリカの父親・黒龍一真役の)國村隼さんがあまり瞬きをしないように意識されているとお聞きしたので、お父さんがそうならば、ちょっとは意識しようと思ったんです。その方が圧もあるのかなと思って(笑)」
■演じたことがない役への挑戦「クランクイン前はすごく不安でした」
映画、ドラマと出演作が途切れない今田。演じる役も多岐にわたっているが、本作のようなキャラクターはあまり経験がないという。今田は「これまで学生役でわがままなお嬢様のような役は演じたことがあったのですが、ここまで自立してわがままだけれど重厚感のある役はやったことがなかった」と語り、「クランクイン前はすごく不安でした。ビジネス用語もたくさん出てくるし、中国語、フランス語を含め、覚えることもたくさんありました」と大きな挑戦だったという。
今田にとって未知の事柄や、演じたことがない役というのは、成長を感じられる大きなチャンスだという。「このお仕事って役によって、いろいろな人生を経験させていただけるじゃないですか」と語り出すと、「ちょっと自分に甘いかもしれませんが、作品が一つ終わるたびに『これができるようになった』と思えることはプラスだなとポジティブに考えています」と笑顔を見せる。
もちろん、うまくいかないこともあるが、そういうときは「あまり特別なことはしませんが、好きなものを食べて寝る」ことでリセットできているという。また「失敗することで、次頑張ろう」とモチベーションになる。作品ごとに「成長を感じたい」と思うことで、前向きに役柄に挑めるというのだ。
■2度目の共演! 目黒蓮の姿勢を称賛「撮影に対してストイック」
目黒とは、映画『わたしの幸せな結婚』以来の共演となるが、「前回はお互い割と陰な役でした。今回は真逆というか、テンポを含め、全然やり取りが違うので、個人的には楽しく演じさせてもらっています」と感想を述べる。お互いバチバチにやり合うシーンも多いが「押しに負けないように、しっかりと向き合っていきたいです」と意気込んでいた。
また今田は、前回とは役柄は違うものの、常に現場でしっかりとキャラクターを保っている目黒について、「撮影に対してストイックな部分は以前と全く変わらない」と作品に向き合う姿勢を称賛する。
佐野とは本作が初共演となるが、「役柄とは逆な印象で、2人で遊園地に行くシーンの撮影なども、いろいろお話をしてくださいました。現場のムードメーカー的な方で、面白かったです」と感想を述べる。
父親役という関係で共演した國村とは「社長室で対峙するシーンが初めましてだったのですが、ギロって見られた瞬間はドキっとしました」と笑い、「緊張して目線をそらしたくなったのですが、キリカはここで頑張らなければだめだと思い直して『負けないぞ』という気持ちでやっていました」と撮影を振り返る。
そんな威圧感いっぱいの國村だが「カメラが回っていないところではすごく和やかな方で、そのギャップに驚きました。父娘なんて言うのはおこがましいですが、すごく楽しく撮影させていただいています」と充実した撮影であることを明かしていた。
本作は第8話からオリジナル展開に突入する。今田は「第9話はキャッシュレス事業がテーマになり、ハルと対峙するのですが、これまでの関係性とは違う形で絡み合っていきます」と期待をあおると「本当に第9話はいろいろなことが起こるので、楽しみにしていてください」と見どころを語っていた。
1997年3月5日生まれ、福岡県出身。19歳の時に現在の事務所への所属をきっかけに上京。ドラマ『花のち晴れ~花男Next Season~』(18)で話題になり、その後、映画・ドラマ・CMなどで幅広く活躍。ドラマの近作は『親バカ青春白書』(20)、『恋はDeepに』(21)、『おかえりモネ』(21)、『悪女~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~』(22)、『ラストマン-全盲の捜査官-』(23)、映画の近作は『ヲタクに恋は難しい』(20)、『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』(20)、『東京リベンジャーズ』シリーズ、『わたしの幸せな結婚』(23)など。
(C)TBS/高橋裕子