「エリエール」を展開する大王製紙は9月7日、ペット向けの新ブランド「エリエールPet キミおもい」の立ち上げを発表。同日、メディア向けに発表会が行われ、共同開発に協力した北里大学と同社の取り組み背景や、商品概要などについて紹介された。

■ペット市場のさらなる活性化へ

発表会冒頭では、大王製紙 代表取締役社長 社長執行役員 若林賴房氏が登壇。日本でも「ペットの家族化」意識が高まっている状況をふまえ、「”エリエールの優しさを、ペットとその家族にも”をコンセプトにこの度ペット用品を提案させていただきます。ペット市場のさらなる活性化に寄与できる存在にあることを願い、ペットケア事業を成長軌道に乗せていきます」と若林氏。2026年度3月期末までにトップライン100億円の達成および海外市場への展開も視野にいれているという。

  • 大王製紙 代表取締役社長 社長執行役員 若林賴房氏

新ブランド「エリエールPet キミおもい」の誕生背景について、同社 取締役 常務執行役員 藤田浩幸氏は「ペットとペットオーナーがより良い関係で、ともに生活するためには、お互いが無理することなく、自分たちのペースで暮らせる環境が大切です」と話す。そのうえで、「ペットとペットオーナーへのやさしさの二つを兼ね備えたブランドを提案していく」と藤田氏。「エリエールPet キミおもい」から5カテゴリー31商品を発売することを発表した。

  • 大王製紙 取締役 常務執行役員 藤田浩幸氏

■犬・猫目線の商品づくり

商品開発は、大王製紙 商品開発本部の本城良太氏と大王製紙 ペットケア事業本部 マーケティング部の西井佳奈氏が担当。西井氏は「私たちのブランドが、オーナーさんの抱える不安に寄り添うためには、商品づくりの中でわんちゃん猫ちゃんの目線に合わせることが必要ではないか」と商品づくりに対する想いを語る。

  • 大王製紙 ペットケア事業本部 マーケティング部 西井佳奈氏

また、商品開発には北里大学 獣医学部が協力。学部長の岡野昇三教授は「ペットとオーナーさんのより幸せな暮らしの実現を目指すという熱い思いに共感しました」と共同研究に至った背景を説明。

  • 北里大学 獣医学部 学部長 岡野昇三教授

本城氏は「犬用おむつ」の開発を進めるにあたって、実際にペット向けの展示会やドッグラン、散歩中のわんちゃんを見て、お腹まわりや足まわりがよく動くことに着目。また、オーナーさんへの調査結果によると、ペット用品の機能の重要性を感じている意見が多い中、現実は満足度が低く、おむつのズレに対するニーズが非常に高いことがわかったという。

  • 大王製紙 商品開発本部の本城良太氏

こうした背景から、北里大学では、CTやMRIなどの医療用の画像機器を用いて犬種ごとの体形データを集め、体形と体重の相関関係を確認。日本唯一のパンツタイプで、アクティブなシーンのズレに対応できる商品「犬用おむつ」が誕生した。

  • アクティブなシーンのズレに対応「のびのび動けるアクティブウェア」

■新ブランドのテーマソングも制作

発表会後半では、新ブランドアンバサダーに就任した愛猫家の古坂大魔王さんと、シンガーソングライターで愛犬家の絢香さんが登場。

古坂大魔王さんは、爆笑問題の田中さんを通じて病院から愛猫「コマオーちゃん」を保護したそう。「コマオーちゃんは、子どものそばにいてくれたり、一緒に遊んでくれたり、育児も手伝ってくれます」とエピソードを披露。また、12歳とシニアになるコマオーちゃんの健康管理について「僕なりに調べたりして、適したペット用品を探しています。やっぱり気持ちのいいものを与えてあげたいので、動物行動学にしっかり基づいているのはとてもありがたいですね」と今回の商品に対する想いを語った。

  • 古坂大魔王さん

また、今回新ブランドのテーマソング制作を担当する絢香さんは、双子の12歳になる愛犬「アオちゃん」「ラキちゃん」と暮らしているそう。愛犬に伝えたい”キミおもい”のメッセージについては「いつもありがとう」を挙げ、「12年もいるともう本当に家族なので、一緒にいてくれるだけで幸せをたくさんもらっています」と話す。

  • 絢香さん

「エリエールPet キミおもい」のテーマソングは来春の完成を目指しているという。SNSで”ペットへの思い”を集め、それをもとに絢香さんが制作。ペットに対して楽曲制作するのは初めてだそうで、「私にとっても一生思い出に残る曲なりそうです」と期待を寄せる。古坂大魔王さんも「うちの家族もみんな絢香さんが好きなので、テーマソングの完成が楽しみです」とコメントした。