住宅ローン比較サイト『モゲチェック』を運営する株式会社MFSが、9月の金利情報についてお伝えします。解説は、堀江勇介チーフアナリストです。

■9月の住宅ローン金利の動き

2023年9月の住宅ローン金利の情報をお知らせします。

変動金利は特に大きな動きはありませんでした。トップクラスの低金利を提供する金融機関は概ね0.3%台と超低金利で変動金利の提供を続けています。

一方、固定金利は上昇しました。7月末に日銀が金融緩和政策を修正した影響が出ており、全体的には0.1%〜0.3%程度の上昇幅となっています。

依然として変動金利と固定金利の金利差は大きく、モゲチェックとしては変動金利の優位性が揺るがないと考えています。

■日銀の「マイナス金利政策」は今後も不変?

変動金利は安定した低金利が続いています。金利引下げキャンペーンが8月に終了した影響からPayPay銀行など一部の金融機関では上昇したものの、住宅ローンの顧客獲得競争が変動金利中心に行われていることから、今後も低位安定するものとみられます。

一方、固定金利は変動金利とは対照的に大きめの上昇幅となりました。9月の固定金利は7月28日に日銀が金融緩和政策を修正した影響が出ており、全体的に0.1%〜0.3%程度の上昇幅となっています。特に、35年固定金利や全期間固定金利といった超長期の固定金利の上昇幅が大きくなっています。

モゲチェックとしては依然として変動・固定の金利差が大きいこと、また、日銀の金融政策のうち変動金利に影響を及ぼす「マイナス金利政策」が今後も不変であると考えられることから、変動金利の優位性は揺るがないと考えています。

■住宅ローンインデックスの動き

主要なネット銀行、メガバンク、地方銀行の変動金利、メガバンクの10年固定金利、フラット35の金利をそれぞれ平均したモゲチェックの独自指標、「住宅ローン金利インデックス」の動きは下図の通りです。

変動金利を中心とした顧客獲得競争は激化の一途をたどっており、低下基調となっています。固定金利は3月をピークに低下していたものの、8月以降は再び上昇しています。

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