インフロントは9月5日、「相続手続きの困りごと」についての調査結果を発表した。同調査は2023年7月14日~、日本全国の40歳以上の相続経験者441人を対象にインターネットで実施したもの。

  • 相続が発生したとき、最初に何をしたか

相続が発生したとき、最初に何をしたか尋ねると、「インターネットでの情報収集」と回答した人が33.1%で1位となった。2位以降は「家族や友人に相談」、「専門家へ相談」と続いた。

相続というのはお金も絡むデリケートな話のため、まずは誰かに相談するという選択肢をとる人も多いようだという。

  • 相続手続きで大変だったことは何か

具体的に相続手続きで大変だったことは何か聞いたところ、「必要な書類の準備が大変だった」という回答が1位となり、過半数を占めた。2位は「多くの時間をとられたこと」だった。

  • 生前故人にやっといてほしかったこと

生前故人にやっといてほしかったことを問うと、1位は「財産をまとめた記録があればよかった」(28.5%)という結果に。

財産といっても貯金、証券、不動産などさまざまなものがあり、家族や親族でも被相続人がどのような財産を所有していたか明確に把握していないことも多いという。同調査では、プラスの財産に加えて借金などのマイナスの財産も記録されていれば、それらを比較して遺産を相続すべきかどうかの判断もしやすくなるだろうと説明している。

2位には「遺言書を作成してほしかった」との回答があげられた。遺言書があれば、相続手続きにおいて遺族間でトラブルが起こるリスクを低くできるという。

次いで「生前贈与をしてほしかった」という回答が14.8%で3位に。生前贈与とは、被相続人が亡くなる前に財産を分け与えること。被相続人が亡くなってからいちどに高額な相続をすることになると、多額の相続税が必要になってくる。一方で、生前贈与には非課税枠というものがあり、一定の金額までなら贈与しても相続税がかからないというメリットがあるという。

  • 相続で事前に必要だと感じたものはなにか

相続で事前に必要だと感じたものは何か質問すると、「相続全体のやることを把握する」(45.4%)という回答が1位に。

相続手続きを初めて経験する人は「そもそも相続で何をすればいいか分からない」場合が非常に多く、相続全体で何をすればいいのかを大まかに把握しておくことが重要とのこと。

2位は「相続についての知識を勉強すること」。専門家にサポートをお願いするにしても、ある程度の知識があった方が相談も効率的に行えるだろうとしている。