学校や会社など集団で生活していると、中には「鬱陶しいな」と思う人が存在するでしょう。日々関わる人が鬱陶しいと、ストレスを感じてしまいますよね。

本記事では鬱陶しいの意味や読み方はもちろん、行動や言葉、職場など別にその特徴を紹介。心理や原因、対処法の他、自分が鬱陶しいと言われてしまった場合の対応策もまとめました。

  • 鬱陶しい人とは

    鬱陶しい人とはどのような人なのかや、対処法を紹介します

そもそも「鬱陶しい」の意味や読み方とは

「鬱陶しい」は「邪魔」「うるさい」「煩わしい」などの意味を持ちます。目の前の人や物などを退けたいときに使われるでしょう。

また、暗い気持ちや晴れない気持ち、体の不快感を表現する際にも使われます。

ネガティブな意味で使われることが多いと言えます。

「鬱陶しい」は「うっとうしい」と読みます。

鬱陶しい人の特徴【行動編】

「鬱陶しい」と思われてしまう人には、共通して見られる特徴があります。まずは行動にまつわる特徴を見ていきましょう。

距離感が近い

鬱陶しい人の多くは相手を気遣った距離感が分からないため、相手に「邪魔だ」「煩わしい」と思わせてしまいます。

そこまで親しくないのに繰り返し話し掛ける、過剰なボディータッチなど、距離感が近すぎると鬱陶しいと思われます。

何度も続くと相手は嫌な気分になるため、距離感には注意が必要です。自分中心ではなく、相手はどう思うかを考える必要があります。

無駄な動きや不快な動きが多い

鬱陶しい人の特徴の一つに、無駄な動きが多いことが挙げられます。

目の前で落ち着きのない動きをされたり、ついてきてほしくないのについてきたりされたりすると、イライラして「鬱陶しい」と思います。

貧乏ゆすりやクチャラーなども目障り、耳障りということで嫌がられます。

また何度も確認してくる、何度も同じ動作をするなども鬱陶しいと思われる可能性があります。心配性な人に多い行動は、そうではない側から見ると鬱陶しい場合があるのです。

過度なおせっかいを焼く

鬱陶しい人は相手の気持ちを考えられません。

そのため、相手が頼んでもいないことに手を出してくる可能性があります。本人は優しさでやっていても、相手からすれば鬱陶しいと感じます。

加えて、勝手にやったにもかかわらず、見返りを求めてくるかもしれません。「自分はこれだけやったんだから、こうされて当然」と価値観を押し付けてきます。相手は「勝手にやったのに」と鬱陶しく感じるでしょう。

相手の立場で考えられない人は、鬱陶しいと思われます。

鬱陶しい人の特徴【会話編】

  • 鬱陶しい人の特徴【会話編】

鬱陶しいと思われる人には、行動だけでなく、会話や口癖にも特徴があります。

自分の話ばかりする

鬱陶しい人は、自分のことしか考えていません。

人の話を聞かず自分のことばかり話したり、人の話を遮って話題を変えたりする場合も多いでしょう。聞いてもいない自慢話を延々と話している人も、鬱陶しい人です。

相手との会話はキャッチボールです。自分ばかりボールを投げ続けていると、キャッチボールになりません。

相手の反応を見つつ、お互い気持ちのよいコミュニケーションを心掛けたいものです。

上から目線

上から目線で物を言うのも、鬱陶しい人の特徴です。

例えば人をばかにしたような口調、威圧的な態度、自己中心的な言動などが挙げられます。

しかもこのような人は、全員に同じ態度をとるわけではありません。自分より弱い立場・下の立場と見なした人にだけ、上から目線の言動をします。上司や目上の人に対しては真逆の言動をとり、相手を持ち上げる傾向があります。それがなおさら「鬱陶しい」と思われる原因となっています。

デリカシーがない

プライベートな部分やデリケートな部分に土足で入り込んでくる、デリカシーのない人も鬱陶しい人の特徴です。

家庭内や恋愛の話、金銭的な話題などは、親しい間柄でも気を遣う話題です。しかし、デリカシーがない人はそのような話題にもズバズバと切り込んできます。

このような人はうわさ話が好きという特徴もあります。人の話を大きくして言いふらし、嫌われるケースもあるでしょう。

マイナス思考

鬱陶しい人の特徴として、ネガティブという点も挙げられます。

ネガティブな発言で、周りから心配されたり共感されたりすることを期待しているのかもしれません。会話の内容に陰口や愚痴が多いと、より鬱陶しく感じます。

人はネガティブなことを聞き続けると、暗い気持ちになります。ネガティブな発言ばかりの人に対しては鬱陶しいと感じ、一緒にいたくないと思ってしまうでしょう。

鬱陶しい人の特徴【職場・飲み会編】

  • 鬱陶しい人の特徴【職場・飲み会編】

鬱陶しい人はどこにでもいます。ここからは、職場や飲み会で鬱陶しいと感じる人の特徴を紹介します。

忙しいアピールをする

「仕事が忙しい」「寝ていない」「ご飯を食べる時間がない」など、多忙であることを強調する人が存在します。

心配してもらいたい、忙しい中でも仕事をこなせる自分は偉いと思ってもらいたい、サポートがほしいなど、裏の心情はさまざまです。

しかし誰しもがやるべきことを抱えており、忙しいのはその人だけではないはずです。過度なアピール、遠回しな物言いは、鬱陶しいと思われることにつながります。

結論を話さない

特に職場においては、時間短縮や相手に理解してもらいやすいように、多くの人が結論から話す配慮をします。

しかし鬱陶しい人は、そのような配慮を持ち合わせていないかもしれません。

結論から話さない、質問に答えない、あいまいな回答をするなどで、相手の時間を無駄に消費する人がいます。関係のない話を繰り返して、結局は何が言いたいのか分からない場合も、鬱陶しいと思われるでしょう。

テンションが高過ぎる

相手とのテンションの差が激しいと、鬱陶しいと思われます。

特に飲み会では、酔うと性格が変わる人もいるでしょう。過剰なスキンシップをとる、下ネタを言う、声が大きすぎるなど、お酒の勢いでの行動や振る舞いは、鬱陶しいと思われやすいです。

お酒に酔うと、今まで気を付けていた距離感や礼儀などを忘れやすくなります。

お酒の席での説教

飲み会の席で、説教をしたり持論を熱く語ったりする人が存在しますが、このような人も鬱陶しいと思われやすいです。

普段は話せないような真面目で熱い話を語るのは、お酒の席での醍醐味(だいごみ)です。しかし説教が多いと、相手は鬱陶しいと思うでしょう。自慢や武勇伝ばかり聞くのも、相手にとっては苦痛です。

鬱陶しい人の心理・原因

  • 鬱陶しい人の心理

鬱陶しい人の言動の裏には、どのような心理が隠されているのでしょうか。ここでは鬱陶しい人の心理や原因を解説します。

構ってほしい

寂(さみ)しがり屋の人は、「人と関わっていたい」「構ってほしい」といった欲求が強いです。その欲求を満たそうとするあまり、相手の都合や心情を考えない言動が目立つのかもしれません。

こういった人は、周りから鬱陶しい人と思われやすいでしょう。

また、周りに話を聞いてくれる人が少ない可能性があります。そのため、話を聞いてくれる人に執着します。

承認欲求が強い

承認欲求が強いために、鬱陶しい言動をしている可能性もあります。

例えば「人から認められたい」という気持ちから、自慢話や過去の栄光などを話します。背景には、自己肯定感の低さも隠れているでしょう。他人を使って自分を満たそうとします。

しかし自己肯定感が低いと、どれだけ他人に評価されても結局は満足できません。そのため繰り返し自慢話をする恐れがあります。すると、ますます鬱陶しい人というイメージを持たれます。

自信過剰・目立ちたい

自信過剰であり、目立ちたいという心理から、鬱陶しい言動をしている人も存在します。

自信家は常に自分が正しいと考えています。「正しい自分をもっと見てほしい」「もっと目立つべきだ」と考えるかもしれません。

その欲求を満たすために、周りに対して過度に自分をアピールしてしまいます。結果として、鬱陶しい人というレッテルを貼られてしまうでしょう。

感情の起伏が激しい

気分屋で機嫌によって言動や態度が変わる人、感情のコントロールができない人、すぐに取り乱す人は、面倒と思われます。周りは常にその人の感情に振り回され、鬱陶しいと感じるでしょう。

当事者は周りに迷惑を掛けている自覚がありません。周りがその人に合わせる必要があり、ストレスがたまります。

ネガティブ思考にとらわれている

失敗が続いたり嫌なことがあったりしたことで、ネガティブな考えにとらわれていて、つい鬱陶しい言動をとってしまう人もいます。元々の性格がネガティブであるという場合もあります。

何でも悪い方向へ考えてしまい、発言や行動が否定的になってしまうため、聞いている側からすると鬱陶しく感じます。

自分が鬱陶しい人だと気付いていない

自己中心的な考え方で、自信がある人は、自分が鬱陶しいと気付いていない可能性もあります。

多くの人は、相手の態度から「自分がどう思われているか」を考えます。しかし鬱陶しい人は周りが見えておらず、相手の反応が気になりません。そのため、自分が鬱陶しい人だと気付かないのです。

鬱陶しい人への対処法

  • 鬱陶しい人への対応の仕方

鬱陶しい人への対処法を紹介します。対応の仕方を知り、上手な人間関係を築きましょう。

距離を置く

鬱陶しい人とは、できる限り物理的な距離をとりましょう。これが最もストレスのたまらない方法です。

話し掛けられたとしても、最低限の受け答えだけをします。「今忙しいので」「急ぎの用事があります」などと言いながら、距離をとりましょう。

鬱陶しい人は相手の都合を考えません。話が膨らむ前に、距離を置くことが重要です。

返事をする時は短く

鬱陶しい人は、話し出すと止まらなくなる傾向があります。まともに相手をしていると、相手のペースに飲まれるかもしれません。無視をするわけには行きませんが、当たり障りのない返事で、話を短く切りましょう。

過剰な反応や真面目な対応をすると、「この人は相手をしてくれる」と勘違いされます。興味があると思われないように、最小限のコミュニケーションにとどめておきましょう。

聞き流す

鬱陶しい人はネガティブな発言が止まりません。真面目に聞くと、こちらまでネガティブになる恐れがあります。ネガティブなことを言われても聞き流しましょう。

「あなたの話に興味がない」「ネガティブな話は聞きたくない」という雰囲気を出せば、話をやめる可能性があります。

嫌な時は「嫌だ」と伝える

可能であれば、はっきりと「嫌だ」と伝えましょう。

言った後の関係性が不安になるかもしれません。しかし、嫌な部分を我慢して付き合うよりも、嫌という気持ちを分かりやすく伝えた方が、今後の関係性が良くなる可能性もあります。

どこに対し、どのように困っているのか、勇気を出して伝えましょう。

たとえそれが原因で疎遠になったとしても、距離を置くことができるので、それはそれで良しと考えましょう。

どうしても関わる必要がある人なら長所も探してみる

いくら鬱陶しくても、直属の上司や部下、取引先、親族など、どうしても付き合いが避けられない人も存在します。

関わりを持たなければならない人については、鬱陶しいところだけでなく、良いところへも意識を向けましょう。

相手を変えることはなかなか難しいと言えます。しかし、自分の考えは変えられます。自分が相手を受け入れる努力をした方がいい場合もあるでしょう。

長所が目立てば、鬱陶しい短所も気にならなくなるかもしれません。

自分が「鬱陶しい」と言われてしまったときの対応策

  • 自分が「鬱陶しい」と言われたら

逆に自分が鬱陶しいと言われてしまったときは、どうすればいいのでしょうか。

その場合は例えば、相手と適度な距離をとる、相手の反応を読み取り嫌そうであれば早めに切り上げる、素直に静かにする、鬱陶しいと思った理由を聞いて改善を試みる、などが挙げられます。

鬱陶しいと言われたら、相手の立場になって考えます。自分がされたら嫌な言動をリストアップし、自身を見つめ直すことも有効な方法です。

鬱陶しい人にはできる限り関わらないことがおすすめ

鬱陶しい人の特徴や心理、対処法などについて解説しました。

全ての人と良い関係を結ぶことは困難です。一緒にいて楽だと思う人がいれば、少しの時間一緒にいるだけでもストレスを感じる人もいるでしょう。

鬱陶しい人にはできる限り関わらないようにして、自分にとって心地よい人間関係を築くようにしてください。