少年野球の写真を精力的に撮影している斎藤佑樹さんの写真展「~On the Mound~」が、ソニーストア銀座で開幕しました。7~8月に開催したソニーストア札幌と展示内容はほぼ同じながら、この春から本格的に撮影を開始した動画を披露するなど、写真と動画の“二刀流”に挑戦。少年野球に関わったことのある人もない人も、思わず感動するショートムービーに仕上がっていました。
動画で自分の思いをストレートに伝えたい
全国のソニーストアで巡回開催している斎藤佑樹さんの写真展「~On the Mound~」。ソニーストア札幌に続き、ソニーストア銀座(東京都中央区)で始まりました(期間は9月12日まで)。今回の写真展は、現役を引退しても自身にとって特別な場所だというピッチャーマウンドをテーマに、野球を舞台にした作品を展示しています。開催を記念して、斎藤さんを交えたトークショーが9月3日にソニーストア銀座で開かれました。
ソニーストア札幌での展示と異なるのが、動画作品の展示を大幅に強化していること。札幌でも1台のBRAVIAで流していましたが、今回は斎藤さんが撮影中のメイキング映像を含め、4台のBRAVIAで動画作品を流しています。「写真は、見た人が想像をふくらませられる。動画では、僕なりの思いを見る人に伝えたいと思っている」と、動画作品に挑戦する理由を斎藤さんは語ります。
筋書きのない試合のワンシーンを切り取る写真作品とは異なり、動画作品は斎藤さんが考案したストーリーをもとに、2つの少年野球チームに協力してもらって撮影を進めたそう。「僕は、高校野球でハンカチ王子として知られるようになったが、少年野球時代はまったくフォーカスが当たることはなかった。だが、当時の僕もそうだし、少年野球に励む多くの子どもたちも、さまざまなストーリーを持っている。子どもたちへの応援の意味も込めて、多くの人に共感してもらえる作品を作っていきたい」と、取り組みの背景を語ります。
写真の作品撮影は1人で手がける斎藤さんですが、動画は演出制作や音楽制作でプロの協力を仰ぎ、本格的な作品に仕上げています。演出制作を担当するVR STUDIOの三井龍弥さんは「撮影に協力してもらった少年野球チームの子どもたちは、初めのうちは撮影に慣れていない様子だったが、斎藤さんが巧みにコミュニケーションを取ってくれたので、ほどなくリラックスしてエモーショナルな映像が撮影できた」と振り返ります。
音楽制作を担当する石田想太朗さんは、現役大学生ながらバンド「カラコルムの山々」で活動している実力派のミュージシャン。「今回、思いがけず斎藤さんから声をかけてもらい、とてもうれしい。僕自身も少年野球をやっていたので、母親の手作りのおにぎりを食べるシーンや、打たれた試合から帰宅したあとにひとり涙するシーンは、胸が痛くなるほど共感できた」と語ります。
プロの協力を得て作品作りに臨む斎藤さんですが、主要なシーンはほとんど斎藤さんが撮影しているそう。スチル撮影ではフラッグシップモデル「α1」を中心に使っている斎藤さんですが、動画ではカメラを「α7S III」に持ち替えて撮影に臨みます。レンズは「ボケの表現が好き」と、写真撮影で一番愛用しているという「FE 135mm F1.8 GM」を動画でもメインで使用。撮影時にジンバルは使っておらず、三脚を併用しつつ、基本は手持ちで撮影しているといいます。
斎藤さんの動画作品やメイキングは、斎藤さんのInstagramでも公開しています。撮影シーンも多く映っているので、ぜひチェックしてみてください。
無料の動画体験コーナーがいよいよ銀座にも
斎藤さんの写真展の開催に先立つ8月23日、ソニーストア銀座に動画体験コーナーが新設されました。7月に先行して動画体験コーナーを開設したソニーストア札幌と同様に、スタッフによるレクチャー付きの動画撮影や編集、配信などが体験できる場を無料で提供します。配信と編集の体験コーナーを独立して用意していたソニーストア札幌とは異なり、撮影から配信までが同じテーブルに集約されていますが、事前に予約すれば誰でもさまざまなノウハウが学べます。