俳優で歌手の小泉今日子が8月28日、音楽ストリーミングサービス・Spotifyで、ポッドキャスト番組『ホントのコイズミさん』を配信。「#117 コイズミさんが実践するラブという薬とは!?」の中で、“仕事をしている意味”を感じたというエピソードを明かした。

  • 小泉今日子

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■ファンから届いた1通のDM

コロナ禍の2020年に、東京・下北沢の本多劇場でイベントを開催した小泉。元々は、今夏にようやく上演が実現したプロデュース公演『ピエタ』が、コロナ禍の影響で中止になったため、「劇場も劇場費がまったく入らない状態になって。発表したいと思ってる人の場もなくなって、どこかに出かけたいという人も満たされなくて……」と吐露しながら、「どうせ赤字だから、部活みたいにしようと思って。毎日、演目を変えてやっていた」と述懐した。

すると、パニック障害に悩む女性から、「外に出ていないため、ものすごく怖いけど行きたい」というメッセージがSNSに届き、「(劇場の)前まで来て怖かったら帰ってもいいし、ドアの出入り口の近くの席に変えることもできる」と返信したところ、「何年かぶりに電車に乗って、コロナ中なのに来て、朗読を聴いてくれて……」と、女性が来場したことに感激。そして、今夏の公演では、「あのとき、私の“黒いドア”をキョンキョンが開けてくれて、今回も観に来れました。ありがとう」というメッセージを見つけたと言い、「そういう風に何か好きなものとか。それが私だったりすると、すごいやっぱり私は、仕事をしてる意味がちょっとでも感じられるなってことだったりする」と、心境を打ち明けた。

■ファンからの悩み相談に応じる理由

また、小泉は、SNSに寄せられるファンのお悩みに答えることもあるそうで、「一人でも二人でも、生きる楽しみがちょっとでも広がったらいいなと思うので。ちゃんと読んで、これは答えておいたほうがいいなっていうのは返してる」と告白。作品づくりに関しても、「自分が何をやりたいかというより、どんなものを受け取ってほしいか」を大切にしていると言い、「子供向けの演目をやったときに、子供がワーッて声を上げて参加してくれて。それはそれで楽しかったんだけど、帰るときにお客さんを見送ってたら、親御さんたちが、“子供連れで来れる機会がなかったから……”って泣いてくれてたり。そういうことが一つでも二つでも見つけられたらいいなと思って、舞台を作ったりしてる」と話していた。