ソニーは9月1日、「Xperia 5」シリーズの最新モデルとなる「Xperia 5 V」を発表した。カラーはブラック/ブルー/プラチナシルバーの3色。ドイツ・ベルリンで開催されている家電展覧会「IFA 2023」にあわせ、現地では発表イベントも開催されたという。
「Xperia 5」シリーズは、最上位モデル「Xperia 1」とベーシックモデル「Xperia 10」の中間に位置するライン。新モデル「Xperia 5 V」は、「新しいスマホ。新しいワタシ。」をキーワードに、機能面だけでなくライフスタイル面も訴求していくという。
前モデル「Xperia 5 IV」からの大きな変更点となるのがカメラの変更。「Xperia 5 V」では、カメラが2眼構成となる。このうち、16mm相当の超広角カメラは前モデルと同等のもの。もうひとつの24mm相当/48mm相当で広角~望遠域をカバーするカメラには、「Xperia 1 V」でも採用された2層トランジスタ画素積層型の最新センサー「Exmor T mobile」を採用している。
前モデルでは16mm相当/24mm相当/60mm相当の3つのカメラを搭載しており、それぞれが超広角/広角/望遠域を受け持っていたが、今回はカメラは2基で、24mm相当と48mm相当をひとつのカメラがカバーする。24mm相当の撮影の際には4,800万画素のセンサーの全域を使用し、ピクセルビニングを行って1,200万画素の映像として記録するが、48mm相当の撮影の際には4,800万画素のセンサーの中央1,200万画素相当を利用し、そのセンサーで得られた映像をそのまま1,200万画素で記録するという仕組みだ。
一聴するとデジタルズームに近いように思えるが、「Xperia 5 V」の48mm撮影はセンサーの信号をそのまま読みだして記録するというもので、得られた映像をデジタル的に補完して拡大するデジタルズームとは異なるもの。ピクセルビニングを行わない48mm相当での撮影においても、「Xperia 5 IV」との比較でピクセルピッチは約10%大きくなっており、構造の変更で集光量もアップしているため、ピクセルビニングを行っている24mm相当での撮影には一歩譲るが、画質を犠牲にした高倍率というわけではないという。
「Exmor T mobile」の採用と、AIの改善により、撮影時のボケ感は大きく進化。さまざまなシーンで美しボケを活かした撮影が行えるようになっている。
CPUは「Xperia 1 V」と同じQualcomm Snapdragon 8 Gen 2を採用し、ゲームプレイも快適に楽しめる。また音声再生においては、アンプを前モデルから進化させ、フルステージステレオスピーカーの性能をより発揮できるダイナミックで解像感の高い再生を可能としている。
また、Vlog等を想定したアプリとして、「Video Creator」が新たに提供される。これは、あらかじめ用意された音楽やフィルターなども利用しながら簡単にVlog/SNSへ投稿する動画を作成できるもの。なお「Xperia 5 V」では、前モデル同様にオプションの「Vlog Monitor」にも対応する。さらに「Xperia 5 V」では背面側のメインカメラ横にもモノラルマイクを追加し、配信用の撮影などにおいてよりクリアな録音ができるようになっている。
バッテリー容量は前モデルと同じ5,000mAhだが、省電力設計や最新CPUの採用などでバッテリーの持ちは改善されているという。ワイヤレス充電やおすそわけ充電にも対応する。5G対応は前モデルと同様にSub6のみの対応で、「Xperia 1 V」とは異なりミリ波には対応しない。
「Xperia 5 V」の主な仕様は下記のとおり。
- カラー:ブラック/ブルー/プラチナシルバー
- CPU:Qualcomm Snapdragon 8 Gen 2
- 内蔵メモリ:8GB
- ストレージ:128GB/256GB+microSD(最大1TB)
- ディスプレイ:6.1インチ HDR OLED フルHD+
- 通信方式:5G Sub6
- アウトカメラ:12メガピクセル(Exmor RS/1/2.5インチ/16mm相当)、12メガピクセル(Exmor T/フルアスペクト52メガピクセル/有効画素数48メガピクセル/記録画素数12メガピクセル/1/1.35インチ/24mm/48mm相当)
- インカメラ:12メガピクセル(Exmor RS/1/2.9インチ)
- バッテリ容量:5,000mAh
- 防水/防塵:IP65/68
- インタフェース:USB-C、3.5mmオーディオジャック
- サイズ/重さ:H154×W68×D8.6mm、182g