2023年9月1日より全国劇場で期間限定上映が始まるVシネクスト『爆竜戦隊アバレンジャー20th 許されざるアバレ』が8月31日に東京・新宿バルト9にて先行上映され、木村ひさし監督と主要キャストがステージに立ち、文字どおり大アバレの舞台挨拶を行った。

  • 『アバレンジャー20th』キャスト陣が登壇

    左から大友花恋、阿部薫、富田翔、西興一朗、田中幸太朗、西島未智、木村ひさし監督

本作は、スーパー戦隊シリーズ第27作『爆竜戦隊アバレンジャー』(2003年)の放送20周年を記念して企画・製作された映画である。20年前、異次元からやってきた邪命体エヴォリアンと戦って地球の平和を守ったアバレンジャー。しかしあれから20年の時を経たいま、アバレンジャーの「アバレ」は「破壊行為」とみなされ、テレビの討論番組で痛烈に批判される存在になった。果たしてアバレンジャーはふたたびみんなのヒーローとして立ち上がることができるのだろうか……。

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アバレッド/伯亜凌駕を演じる西興一朗は、上映直後の興奮が残る客席のファンに向かって「みなさん、一緒に爆アバレしましょう!」と呼びかけ、場の空気をいっそう盛り上げた。完成披露上映会の際、ファンからもらったリアクションについては「SNSでたくさんの方が面白かったと喜んでくださり、それが何よりもホッとするというか、僕たちのアバレがちゃんと届いているんだなと嬉しく思いました」と、一般公開に先がけて映画を観たファンの方々の反応がすこぶるよかったことに安堵したと話した。

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アバレブルー/三条幸人を演じる富田翔は、クールな低音ボイスで「ひとまず、お前らの声を聞かせてくれ! 俺がカリスマ整体師、三条……」と言いつつマイクを客席に向け、ファンからの「幸人~!!」の声を聞いて満足げにほほえんだ。富田も西と同じく、完成披露で映画を観たファンの好感触を喜んでおり「当時のアバレンジャーを知らない方からも”面白かった”と言ってもらえましたし、何よりも昔からずっとアバレンジャーのファンでいてくれたみなさんが、『公開されたら観に行く』と宣言してくださいました。こうして今日の先行上映も満員だそうで、それで察してください」と、20年を経て記念作が作られた『アバレンジャー』の作品パワーと、ファンのパワーの強さを実感しながらコメントした。

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アバレブラック/アスカを演じる阿部薫は「アナザーアースのみなさん、ただいま!」と、ダイノアースから久々にアナザーアースへやってきた劇中のアスカになりきって挨拶。すると客席から「おかえりー!」という元気なファンの声が返ってきて、阿部が感極まる場面が見られた。周りのキャストから「もう泣いてる! 早い!」と冷やかされながらも「このメンバーでまた集まることができ、映画が完成して……」と言葉をつまらせた後「この映画で泣いた人、手をあげて!」と客席にも感動して泣いている人がいるかどうか確かめようとするも、西から「それはあんたでしょ!」とツッコまれてしまった。

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アバレキラー/仲代壬琴を演じる田中幸太朗は、富田や阿部のようなコール&レスポンスを自分もやってみたいと言い、事前の段取りを飛ばしていきなり「仲代~!」と言って客席からの「壬琴~~!!」コールをもらい、西の「今までそんなの、やったことないでしょ!」という驚きのリアクションまでついてきた。映画の反響については「絶対に楽しんでもらえる映画だと思っておりました。今回改めて、楽しんでくださったみなさんの顔を見て、感無量です!」と、完成披露の際にはわざ「感無量」を「甘味料」とボケてみせたのに対し、今回ははっきり自分の思いを客席に伝えていた。

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アバレンジャーの活動拠点「恐竜や」でアルバイトをしていた女子高校生で、現在は幸人の妻となっている三条笑里役・西島未智は、つい先日第一子を出産したばかりという大事な時期でありながら、劇場につめかけた大勢の『アバレンジャー』ファンの思いに応えるべくステージに登場。「産んでまいりました!」と笑顔で出産報告をして、共演者からのあたたかい祝福の言葉を浴びた。すると田中が「おめで~~!」とまたもや客席のレスポンスを求め、ファンからの「とう~~!」の声で西島に祝福をささげた。

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本作のゲスト、アバレンジャーに何らかの恨みを抱き、彼らの戦いを「暴力行為」だとテレビで非難する有名な社会学者・五百田葵(いおた・あおい)を演じる大友花恋は「本日は最高のアバレ日和で、みなさんとお会いできるのを楽しみにしていました!」とハキハキした口調と明るい笑顔で挨拶を行い、ほぼ「アバレンジャーショー」のノリで登壇している周囲のキャストから「ほんとの舞台挨拶みたいだね(笑)」と驚かれていた。大友は幼いころ『アバレンジャー』が大好きだったと語り「幼稚園じゅうのみんなで応援をしていました! 今回、出演のご依頼をいただいたとき、『アバレンジャーの仲間になれるかも? 変身できるかなあ?』なんて期待していたら、逆にアバレンジャーを悪く言う人の役で、びっくりしました。でも、自分なりの正義を追いかけながら一生懸命になる葵を、一生懸命演じさせていただきました!」とアバレンジャーへの変わらぬ愛着と憧れを打ち明けた。

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オンエア当時からの『アバレンジャー』ファンだった木村ひさし監督は、プロレスラーのオカダ・カズチカを思わせるゴージャスな衣装で登場。木村監督は「樹らんるの代理です」と、今回欠席のアバレイエロー/樹らんる(演:いとうあいこ)の代わりだと言って、会場全体の笑いを誘った。物語の重要なカギを握る大友の芝居については「最高でしたね」と絶賛。これを受けて大友は「後半に『誰? アバレイエロー?』という葵のセリフが出てきますが、あれって台本に書いていなくて、監督がその場で思いついたアイデアでセリフにしたんです」と裏話を披露した。すると西島が「監督の思いつきや、綿密な計算によって生まれたシーンがあるとか、いい話がパンフレットに載っていますので、ぜひお求めください」とキレイにまとめると、田中から「ちゃんと(自分たちの話)をまとめてくれるえみポン(西島)はすごい」と西島のイベント進行についての「上手さ」を称えるコメントが飛び出した。

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MC(宮島咲良)から「好きだったアバレンジャーは誰?」と訊かれた大友は、幼いころの憧れのヒーローについて語ろうとしたところ、田中から「アバレキラー……」といった「ささやき戦法」で自分の名前を呼んでほしいとリクエストをされた。しかし、そういう圧を涼しい顔で回避しながら、大友は「男子に人気だったのはアバレッド。女子はブルーの幸人さんでした!」と西と富田の人気が高かったことを告げ、田中がショックで「ブルーに転職する!」と富田に嫉妬をするかのような言動を取った。

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振付師「ミユキニシジマ」として活動し、『魔進戦隊キラメイジャー』(2020年)のキラメイダンスなどでスーパー戦隊にも深く関わっている西島は、本作ではエンディングテーマ「We are the ONE ~僕らはひとつ~」のメロディーに合わせた「アバアバダンス」を考案。これについて「楽しかったです。スーパー戦隊のダンスは子どもを対象に作られているので、簡単に踊れるというのがセオリー。でも今回は、踊れないギリギリでダサく見えるというのが条件でした。難しくて踊れない、という声もありましたが、それが狙いです」と、劇中での重要な要素になったダンスの秘話を語った。これを聞いた田中は「すごく、わかりやすい説明だ!」と、西島のトークスキルの高さに感心し、惜しみない称賛を贈った。

続いて、アバレイエロー/樹らんるを演じたいとうあいこからの映像メッセージがスクリーンに映し出された。事前に告知されていなかったため、いとうの姿が映った瞬間、客席からはどよめきが起きた。いとうは「20年ぶりにこの衣装を着て、アバレンジャーのみんなと現場で過ごした時間は最高に楽しかったです。この映画をファンのみなさんに観ていただけるのを嬉しく思っています。たくさん楽しんでください!」と、まばゆい笑顔でファンに熱いメッセージを伝えてくれた。

  • 『アバレンジャー20th』キャスト陣が登壇
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そして、アバレンジャーの4人だけでなくイエロー代理の木村監督や西島、大友も「爆竜チェンジ」と「名乗り」を行うコーナーに突入したのだが、いきなり阿部がステージ上で力を失い、バッタリ倒れてしまう。これに連鎖するかのように、富田、西、田中、木村監督、大友もヘナヘナと倒れこみ、会場は不穏な空気に……。西は「映画でダイノガッツを使いすぎて、このままではチェンジできません! 会場の多くのお友だちからダイノガッツを分けてほしい」と、まるで20年前の東京ドームシティ・スカイシアター(シアターGロッソの前身)で行われていた「アバレンジャーショー」を思わせる、エキサイティングな展開を熱烈再現した。客席からの「アバレンジャー!!」コールを何度も浴びて、西たちのダイノガッツもようやく回復したようだった。

  • 『アバレンジャー20th』キャスト陣が登壇
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登壇者全員による「爆竜チェンジ」のあと、アバレッド、アバレブルー、アバレブラック、アバレキラー、そして木村監督によるアバレイエロー、西島がテレビ第38話「花咲けるアバレピンク」で一度だけ披露した手製のヒーロー・アバレピンクの名乗りを披露。さらに大友は劇中での印象的なセリフを採り入れて「はっきり言いますね。アバレ最高! 五百田葵!」と、特別バージョンの名乗りをポーズつきでこなし、大きな拍手に包まれた。

最後にマイクを手にした西は客席に向かって「アバレンジャーの映画が上映されるのを知らない人が、まだまだいらっしゃるようです。みなさんの力で映画の感想をSNSでどんどん語っていただき、拡散していただいて、ダイノガッツをもっともっと届けてほしい。この映画を盛り上げるため、どうぞよろしくお願いします!」とメッセージを送り、20年後の新作『アバレンジャー』への注目度を高めてほしいとアピールした。

  • 『アバレンジャー20th』キャスト陣が登壇
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Vシネクスト『爆竜戦隊アバレンジャー20th 許されざるアバレ』は2023年9月1日より、全国劇場にて期間限定上映中。また2024年3月27日より、Blu-ray&DVDソフトが発売される。

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