シャークニンジャ(以下、シャーク)は8月31日、コードレススティック掃除機の新モデル「Shark EVOPOWER SYSTEM NEO」(2モデル)と「Shark EVOPOWER SYSTEM NEO+」(2モデル)の全4モデルを発表しました。
EVOPOWER SYSTEMシリーズは2020年から続くシャークの人気コードレススティック掃除機です。今回のNEOシリーズは歴代EVOPOWER SYSTEM史上、もっとも軽量へと進化しました。本体は軽くなりつつも、吸引力は前モデルのiQシリーズと同等。機能面では、床材にあわせてブラシ回転数を制御する「フロアセンサー」が追加されています。プレス向けの体験会から、実機の使い勝手などをお届けします。
軽さ? 使い勝手? 好みで選べる4モデル
新作のNEOシリーズには、仕様の異なる4つのモデルが用意されています。まず「Shark EVOPOWER SYSTEM NEO+」(以下、NEO+)の2モデルは、自動ゴミ収集機能を持つ充電ドックが付属する上位モデル。NEO+にはさらに、延長パイプを折り曲げられるフレックス機能搭載の「LC351JWH(ミスティックホワイト)」と、延長パイプが曲がらない「LC301JBK(ブルーブラック)」の2モデルがあります。いずれも価格はオープン、推定市場価格は79,750円前後です。
一方の「Shark EVOPOWER SYSTEM NEO」(以下、NEO)は、コンパクトな充電台を付属したスタンダードモデル。こちらもフレックス機能を搭載した「LC250JBR(マホガニー)」と、パイプが曲がらない「LC200JIV(アイボリー)」の2モデルがあります。価格はオープン、推定市場価格は64,900円前後です。
掃除の軽快さを重視するなら、フレックス機能非搭載のLC301JBKやLC200JIV。本体の軽さよりも掃除の負担を減らしたいなら、フレックス機能を搭載したLC351JWHやLC250JBRがおすすめ。また、ゴミ捨てが面倒なら自動ゴミ収集機能付き充電ドックのNEO+、省スペース性を重視するならNEOなど、自分の好みやスタイルにあわせて4モデルから選べるようになっています。
ヘッドがコンパクトになって狭い場所もスイスイ
NEOシリーズ全体に共通する特徴は「軽量化」。本体のモーターに、従来製品「Shark EVOPOWER SYSTEM iQ+」と同等のパワーながら軽くなった新モーターを採用。加えて、ヘッドを再設計&小型化して軽くしています。フレックス非搭載のストレートモデル(LC301JBK/LC200JIV)は、延長パイプにカーボンファイバー素材を用いることで、強度を保ちつつもさらに軽くなりました。
ヘッドがコンパクトになると、「小回りがきく」といった軽量化以外のメリットも生まれます。体験会の会場には細いクランクが連なったジグザグコースなどの体験スペースが用意されていましたが、軽い力でスイスイとヘッドが曲がりました。
そして、新しいヘッドで格段に掃除しやすくなったのは階段。新ヘッドは幅が22.8cmありますが、これは日本の一般的な階段の踏面(奥行き)とほぼ同じサイズとのこと。階段掃除はヘッドを蹴上げ(階段の立ち上がり部分)に沿って横方向に動かすことで、簡単に掃除できるのです。
デザインを変更してセンサー機能がよりわかりやすく
EVOPOWER SYSTEMの前モデルiQシリーズから、賢いセンシング技術が備わりました。これはiQセンサーがゴミの量に応じて、吸引力やブラシの回転スピードを自動調整するという機能です。
ゴミの量に応じて。センサーのインジケーターが「緑(ゴミが少ない:低吸引力)」→「オレンジ」→「赤(ゴミが多い:高吸引力)」の3段階に変化するため、目に見えないゴミも見逃さず掃除可能。掃除した結果がわかるという達成感もあります。従来は掃除機正面とヘッド部分にあったインジケーターですが、NEOではユーザーの目線にとまりやすいハンドル根本に移動しました。
iQセンサー以外にも、NEOはフロアセンサーを新たに搭載。フロアセンサーとは、掃除している床材をセンシングする機能です。フローリングではヘッド内ブラシを標準スピードで回転させ、カーペットやラグなどを検知すると回転数を上げて、より高い掃除力を発揮するというもの。ちなみに、このフロアセンサー機能はいままで「Shark CleanSense iQ」シリーズにのみ搭載されていた機能です。
筆者が自宅でメインユースしている掃除機は、EVOPOWER SYSTEMの前シリーズ「Shark EVOPOWER SYSTEM iQ+」なんです。そんな筆者が今回のNEOシリーズを使ってみて驚いたのは、その軽さ。これまでのモデルはスティック時に約2kgあった重さが、最大1.5kgまで軽くなり、かなり扱いやすくなりました。
ただ、ヘッド幅が狭くなったことで一度に掃除できる面積が狭くなり、広いエリアを掃除するには何度もヘッドを動かさないといけないというデメリットも。個人的には、軽量化による扱いやすさと、小回りのききやすさというメリットのほうが上回っています。
スリムでスタイリッシュなデザインや、スティック掃除機ではまだ珍しい自動ゴミ収集機能付き充電ドック(NEO+のみ)、ワンタッチでハンディになる手軽さ……。EVOPOWER SYSTEMシリーズは以前から、他社製品にはない魅力的な要素を多く備えていました。
とはいえ、1kg台の軽くて高機能なコードレス掃除機の人気が高まっている日本において、これまでの約2kgという重さはネックのひとつ。軽くなった今回のNEOシリーズによって、今後はEVOPOWER SYSTEMユーザーが増えるかもしれません。発売後の動向を注目していきたいと思います。