俳優の水谷豊が主演を務めるテレビ朝日系ドラマ『相棒』の新シーズンである『season22』(毎週水曜21:00~※2クール)が、2023年10月にスタートする。

  • 『相棒 season22』

■放送400回突破 進化を続ける『相棒』新シーズン

2000年にスペシャルドラマとして誕生して以来、濃密で骨太なミステリーの数々を世に送り出し、国民的ドラマという地位を確立した『相棒』。前作『相棒season21』では、杉下右京(水谷)の初代相棒・亀山薫(寺脇康文)が“五代目”として帰還し、約14年ぶりのコンビ復活が大きな話題に。初回拡大スペシャルでは個人9.8%、世帯17.3%(ビデオリサーチ調べ)という高視聴率を獲得、2023年1月25日には放送400回も突破している。『season22』では、再会2年目を迎えるコンビが新たな挑戦に乗り出す。

『season22』は、特命係がひとりの女性に頼まれ、人探しをはじめるところから幕を開ける。やがてその謎の人物は日本を震撼させた重大事件とつながっていることが判明し、特命係は危険な潜入捜査へ。しかし幾重にもからまる事件の深層に潜んでいたのは、あまりに巨大な陰謀だった……!? スリリングかつ謎に満ちた始動に、水谷は「到底、想像しきれない予想外の事態が起きるのが、『相棒』なんです。新シーズンでどんなことが起きるのか、我々もとても楽しみにしているんです」と、笑顔を浮かべながら20年を超えてなお広がりを見せる相棒ワールドへの期待を告白。2シーズン目を迎える寺脇とのコンビについては「昨年は14年ぶりの再会で実際、撮影がスタートしたらどうなるんだろうと思っていたのですが、はじまってみると14年前と何も変わっていませんでした」と振り返りつつ、「寺脇くんとは気心も知れていますが、やはり撮影になるとお互いそれぞれの世界を持って、きちんと緊張しあっていい距離感で対峙できる。だから共演していて楽しいんです」と全幅の信頼を語った。

一方、復活して2年目のシーズンに臨む寺脇は「今年は帰還して2年目ですが、新鮮な気持ちでイチから挑んでいきたい」とさわやかに決意表明。「俳優は“本番スタート”の声がかかるギリギリまで、もっと何かできることはないかと探し求め、その時々のベストを出す……。これは豊さんからの“教え”なのですが、僕は毎シーン、これを突き詰めていく。そこだけは絶対に変えないでいようと心に決めています」と、水谷との絆を胸に、撮影に全身全霊を傾けていくことを誓った。

■今年も名キャラクターたちが集結

『season22』でも、長年シリーズを彩ってきた名キャラクターたちは健在。狙うは自身の権力復活なのか、それとも組織の改革なのか、思惑が見えない警察庁長官官房付の甲斐峯秋(石坂浩二)、特命係を敵視する野心家の警視庁副総監・衣笠藤治(杉本哲太)、“鉄の女”の異名を持つ内閣情報調査室トップ・社美彌子(仲間由紀恵)など、おなじみの“食えない面々”が、さらなる暗躍を見せる。また、捜査一課の伊丹憲一(川原和久)、芹沢慶二(山中崇史)、出雲麗音(篠原ゆき子)や、「暇か?」でおなじみ、薬物銃器対策課・角田六郎課長(山西惇)ら作品世界に欠かせない存在たちも、特命係に存分にからむ。もちろん、小料理屋『こてまり』の女将・小出茉梨(森口瑤子)、薫の妻でジャーナリストの美和子(鈴木砂羽)もドラマに絶妙なスパイスを加えていく。

■水谷豊(杉下右京役)コメント

――昨年14年ぶりの再会を果たしましたが、どのような反響をいただきましたか?

やはり『相棒』シリーズは亀山くんとはじまりましたから、“またあの2人が見られる!”と喜んでくださった方が多かったように思います。一方で、亀山くんとのコンビを新鮮に感じるみなさんもいらしたのではないかなと思いました。

――『season22』の撮影がはじまった、現在の心境を教えてください。

毎年のことですが、“さぁはじまった! 逃げられないぞ”という覚悟のような思いがありますね。撮影だけで7カ月間以上かかるのですが、今シーズン、我々はどんな事件、どんな犯人、どんな人たちと出会うのだろうと楽しみにしています。

――右京と薫の関係性について、どのように感じていますか?

昨年の『season21』は14年ぶりの再会で、最初は実際、撮影がスタートしたらどうなるんだろうと思っていたのですが、はじまってみると14年前と何も変わっていませんでした。

――水谷さんと寺脇さんの普段の関係性についてはどう変わりましたか?

こちらも変わってないですね。待ち時間に2人で交わす会話も、シリーズ誕生当時と何ら変わってないんです。何なんでしょうか、この変わらなさ加減は……(笑)。ご存知のように、寺脇くんとは長く一緒に仕事しているので気心は知れていますが、やはり撮影になるとお互いそれぞれの世界を持って、きちんと緊張しあっていい距離感で対峙できる。だから今回も共演していて楽しいんです。

――右京のキャラクターについて、今、どのようにとらえていますか?

これもまったく同じで、右京に関して意識して変えたことはないですね。シリーズも20年を超え、僕が『相棒』以外で過ごしてきた“何か”もにじみ出ると思いますし、変わるところは自然に変わっていくことでしょう。僕自身、右京という人物に好きなところがひとつあるのですが、それは“彼の正義”を貫いていること。彼の正義とは、犯人を捕まえることです。スタート当初からそうなのですが、右京は決してきれいごとは言わない。確か、亀山くんをだましてまで、犯人を追い詰める回もありましたよね。僕はそこに右京の価値観があると考えます。きれいごとや正論だけを振りかざす右京だったら、もっとつまらない男になっていただろうなと思います。

――『season22』は、どんなシーズンになりそうだと考えていますか?

到底、想像しきれない予想外の事態が起きるのが、『相棒』なんです。新シーズンでどんなことが起きるのか、我々もとても楽しみにしているんです。客観的に見ると、それこそが『相棒』が続く理由ではないかと思っています。

■寺脇康文(亀山薫役)コメント

――2シーズン目を迎える心境を教えてください。

今年は帰還して2年目ですが、新鮮な気持ちでイチから挑んでいきたいと思っています。俳優は“本番スタート”の声がかかるギリギリまで、もっと何かできることはないかと探し求め、その時々のベストを出す……。これは豊さんからの“教え”なのですが、僕は毎シーン、これを突き詰めていく。そこだけは絶対に変えないでいようと心に決めています。

――右京と薫の関係性について、どのように感じていますか?

昨シーズン、右京さんと14年ぶりに再会したわけですが、つい何カ月間か会っていなかっただけ、のように思えましたね。14年経ったからとか2年目だからこうしようというものは僕らの中にはなくて、事件に向かう中で自然と関係性が浮き出てくる……。だから、意識しないでやっていこう、と話しています。

――水谷さんと寺脇さんの普段の関係性についてはどう変わりましたか?

変わらないですね。ただ、僕自身はかつて“責任を持って主役をやってこい”と豊さんに送り出していただいたので、これまでの経験がきちんと亀山薫という役に生きればいいなと思っています。

――離れていた間に右京が変わったか、感じるところはありますか?

右京さんって間違ったことは言わない人ですが、かといって壁を作るわけではなく、いいものは受け入れて、きちんと“いい”と言ってくれる。だからこそ、右京さんは僕が卒業したあとの3人の相棒それぞれに多少なりとも影響を受けているはずだと思うんです。それは離れていたから、感じるところでしょうか。

――『season22』は、どんなシーズンになりそうだと考えていますか?

僕は初めて脚本を読む瞬間をとても大事にしていて、前もって次のストーリーがどんな設定かなど聞かないんです。1枚1枚ページをめくりながら、自分の内側からどんなイメージが出てくるか、先入観なく読み進めていきたい。だからどんなシーズンになるかというより、右京と薫に何が起こるのか、丁寧に脚本を読み込み、いいイメージがわくように自分も切磋琢磨していきたいと思っています。