ソフトバンクが9月1日の防災の日に合わせて、全国のソフトバンクショップのスマホ教室で一斉に防災講座「始めよう!災害の備え」を開催しています。この講座は、デジタル技術を活用した災害時の情報収集、防災のためのアプリ活用について学べるもの。8月30日にソフトバンク渋谷で開催された教室の様子をご紹介しましょう。
ソフトバンクショップでのスマホ教室は初めてのスマートフォン/行政サービスの利用方法/各種サービスの利用方法などさまざまなテーマで開催されています。講座で講師を務めるのは、ソフトバンクがサポート専門のショップスタッフとして認定した「スマホアドバイザー」です。
今回の「始めよう!災害の備え」は、アプリを使った体験などを含めて45分の内容でした。「備えあれば憂いなし」をテーマに、いざというときに困らないようにスマホの使い方を学ぶものとなっています。
冒頭、災害対策は大きく「事前の準備」「災害後の対応」の大きくふたつがあり、スマホがその際に役立つと解説。さらに自治体が独自の災害対策アプリを用意していること、またラジオでも防災情報を入手できることを紹介しました。
そしてソフトバンクと同一グループのYahoo!JAPANが提供している「Yahoo!防災速報」アプリを参加者のスマートフォンにインストールしてもらい、実際に使ってみながら設定方法やアプリでできることを確認していきます。
「Yahoo!防災速報」は現在地の災害情報表示のほか、場所を指定しての災害情報表示、避難場所確認・自治体が公開しているハザードマップの確認などが行えます。講座では、講師による操作方法の解説を聞きながら、参加者が自身のスマートフォンで実際に操作を行っていきます。
加えて、緊急地震速報のアラート、充電場所が見つけられないときのためのバッテリの節約方法、災害時にも使える音声アシスタント機能といった、「Yahoo!防災情報」アプリ以外の機能についても紹介されました。
講座の後半では、Yahoo!JAPANとLINEが共同開発したWebサイト「スマホ避難シミュレーション」にアクセスし、地震時の避難シミュレーションで正しい行動を学びました。ちなみにこのWebサイトでは地震の避難シミュレーションを以前から公開していましたが、今年リニューアルを行い、8月30日に水害時の避難シミュレーションが新たに公開されています。
このあと、今回紹介された内容を含めて参加者からの質問に答え、講座は予定どおり約45分で終了となりました。ソフトバンクではスマホ教室の講座内容の一部をWebサイトに動画で公開していますが、残念ながら防災講座については現時点で動画公開の対象となっていないそうです。
関東地方のソフトバンクショップにおけるスマホ教室の運営・開催を担当する同社 営業第一本部 戦略統括部 スマホAD推進部 関東スマホ推進課 課長の宮田祥太朗氏によれば、今回のように防災の日に合わせて「始めよう!災害の備え」を一斉開催するのは初めての取り組みとのこと。全国で約2,200店舗のソフトバンクショップのうち、スマホアドバイザーが在籍してスマホ教室を開催できるのが約1,100店舗あり、この約1,100店舗が1店舗につき2回の開催を目安としているそうです。
宮田氏は、スマホ教室での防災講座の狙いとして「防災情報をテレビなどから受け取るだけでなく、自分から情報を取りにいくことが大事だということを知ってほしいです。また、地震などの大災害だけでなく、熱中症などについての情報も得られるということを伝えたいと思っています」と語っていました。
今年は関東大震災から100年ということで防災についての関心も高まっています。防災のためには、災害発生時の対処も大事ですが、災害が起きる前の日ごろの備えが重要。常に身につけているスマートフォンで災害に備えておくことで、いざ災害が発生した際にも適切な行動をとれるのではないかと改めて実感させられるスマホ教室でした。