ヤマハ発動機は8月25日、植物由来のセルロースナノファイバー(CNF)強化樹脂を採用した水上オートバイ「ウェーブランナー」およびウォータージェット推進機を搭載する「スポーツボート」の2024年モデルの販売を北米にて開始したことを発表した

  • CNF強化樹脂採用の新エンジンカバー

販売したのは、「ウェーブランナー」2024年モデル「FX CRUISER HO」と、「スポーツボート」2024年モデル「252XE」。

  • 「ウェーブランナー」2024年モデル「FX CRUISER HO」

  • 「スポーツボート」2024年モデル「252XE」

今回採用したのは、木質資源を活用したバイオマス素材であるCNFを、ポリプロピレンなどの樹脂へ混練・分散することにより製造される高強度な新素材で、エンジン部品の一部である"エンジンカバー"に取り入れている。

  • セルロースナノファイバー強化樹脂

デザインも従来のものから刷新し、力強さにくわえ、先進性、環境への配慮も表現。よりエンジンを積極的かつ魅力的に見せる構成とし、ストラットタワーバーを想起させる「クロスバーコンセプト」を訴求した。

既存樹脂材料と比較して25%以上の軽量化が図れるほか、無駄をそぎ落とした新デザインによってさらに樹脂の使用量を減らし、軽量化に寄与しているとのこと。

さらに、海水と熱による過酷な環境下の使用を想定するため、既存材料と同等以上の強度など材料物性を確保。マテリアルリサイクル性に優れるため、プラスチック使用量の削減とCO2を主とした温暖化ガス排出削減にもつながるという。