ゼンハイザーブランドのイヤホン・ヘッドホン製品を取り扱うSonova Consumer Hearing Japanは、テレビ視聴に特化したヒアリングサポートデバイス「TV Clear Set 2」を8月30日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は63,250円前後。

  • TV Clear Set 2

世界のヒアリングソリューション及び補聴器業界で75年の歴史を持つ、Sonova(ソノヴァ)の技術を投入した新しいデバイスで、ゼンハイザーの名を冠した新カテゴリーの製品として市場投入する。

軽量6.9gの完全ワイヤレスタイプのイヤホンと、専用の充電ケース、テレビなどにつなぐ専用トランスミッターで構成。イヤホンはBluetooth 4.2(Class 1)に準拠し、SBCコーデックをサポート。トランスミッターは光デジタル/アナログ接続に対応する。

  • 利用イメージ

専用トランスミッターとの接続時は、Sonovaの独自プロトコル「AirStream 2.0」による低遅延通信が可能。120~250msの遅延があるBluetoothに対し、AirStreamでは25msの低遅延でテレビの音声を楽しめるとする。

また、AirStream 2.0プロトコルでは帯域幅(周波数特性)が14.8kHzまで広がっており(従来は8kHz)、イヤホン内蔵の6mm径ドライバーとの組み合わせで「テレビ視聴を他にはないほど豊かなレンジで楽しめる」としている。

  • 完全ワイヤレスタイプのイヤホン本体

  • 3サイズのイヤーフィン付きイヤーピースを付け替えられる

AirStreamには低消費電力という特徴もあり、一般的なBluetooth(A2DP)接続では1度の充電で最大12時間まで利用できるが、AirStream接続時は最大15時間使えるとのこと(イヤホン単体の場合)。付属のケースと組み合わせると最大37時間使用可能となる。5分の充電で1時間再生できる急速充電にも対応。ケースはQi規格のワイヤレス充電をサポートする。

  • 専用トランスミッター

  • トランスミッターの背面。給電用のUSB-Cケーブルと光デジタルケーブルをつないだところ

音量調節機能に加えて、5段階で調整できる明瞭(クラリティ)レベル機能を搭載。高域を中心に増幅させるもので、最大20dBの高周波増幅を可能にしている。さらに、テレビを視聴しながら家族や友人などと会話できるアンビエントアウェアネス機能を備えており、来客のインターホンや周囲の生活音も聞ける。アンビエントアウェアネスの強度は専用アプリ「TV Clear」で7段階で調節でき、オフにすればテレビに集中できるとする。

  • 専用アプリ「TV Clear」の利用イメージ

通信距離は最大15mで、テレビを観ながら部屋の中を自由に動き回れる。複数台のTV Clear Set 2をひとつのトランスミッターに接続して、2人以上でテレビの音声を同時に楽しむこともでき、つなげられる数に上限は設けていない。このほか、イヤホンを置いた場所を忘れても、アプリから探せる機能を備えている。

なお、イヤホンは専用トランスミッター以外にも、手持ちのスマートフォンやタブレットなどの複数台のデバイスと接続して使え、ハンズフリー通話やマルチポイント接続にも対応する。

長時間でも快適な装着感を追求。イヤホンにはベントホールがあり、耳につけることで起こるこもりや閉塞感(オクルージョン)を低減している。また、S/M/Lの3サイズのイヤーフィン付きイヤーピースを付け替えられるようにした。ほかにも、USB-Cチャージングケーブル×2、光ケーブル、アナログケーブル(ステレオミニ-ステレオミニ)などを同梱する。