ナイルが運営するスマートフォンユーザー向けアプリ情報メディア「Appliv」は、メンタルヘルスケアに関するアンケート調査結果を8月25日に発表した。同調査は、10代~60代の男女614人を対象に、2023年8月16日~8月24日の期間、インターネットを用いて行われた。
日頃からメンタルヘルスケアを行っているかを尋ねたところ、最も多かったのは「行っていない(54.9%)」で半数以上を占める結果となった。「常に行っている」と回答したのは19.1%、「不調時などに行っている」は26.9%であることから、全体の約8割の人が日常的にメンタルヘルスケアを行っていないという。
年代別に見ると、日常的にメンタルヘルスケアを行っている割合が最も高いのは20代(35.8%)、不調時にメンタルヘルスケアを行う割合が最も高いのは10代(30.2%)だった。全体でケアを行っている割合が高いのは30代以下で、40代以上ではメンタルヘルスケアを行っていない割合が6割を超えている。
メンタルヘルスケアを日常的に行っていないと回答した497人に、その理由を聞いてみると、回答数が最も多かったのは「特に必要ないと考えているから(42.7%)だった。2番目は「メンタルヘルスの問題に対する理解が不足しているから」(10.9%)、3番目は「忙しさや時間の都合でケアをする時間を確保できないから」(10.3%)。
メンタルヘルスケア関連のサービスの利用経験を聞いたところ、「ある」と回答したのは全体の41.5%となっており、半数以上はメンタルヘルスケア関連のサービスを利用したことがないという。
利用経験者に、今までに利用したことがあるメンタルヘルスケア関連サービスを尋ねた結果、最も多かったのは、「精神科・心療内科の医療機関」(126人)であった。2番目は「オンラインカウンセリング」(75人)で、時間の柔軟性や、自分が好きな場所で専門家のカウンセリングを受けることができ、ウェブやアプリなどを通じて気軽に利用できることから、利用者が増えていると考えられるという。
メンタルの不調を感じた際にどのようなことをするか聞いたところ、何かしら行動を取った人は614人中435人だった。メンタルヘルスケアへの関心が低いものの、不調を感じた際に7割の人が回復させるために行動を取っているという。
メンタルの不調を感じた時に取る行動として多いものTOP3は、1位「休息をとった」(187人)、2位「友人、家族、同僚など身近な人に相談した」(180人)、3位「自分の好きなことや趣味に取り組む時間を作った」(150人)という結果になった。
メンタルが不調時に取った行動のうち、最も効果を実感できた方法を調べた結果、1位「友人、家族、同僚など身近な人に相談した」(54.4%)、2位「自分の好きなことに取り組む時間を作った」(48.7%)、3位「心療内科医やカウンセラーなどの専門家に相談した」(46.9%)だった。