国内1,400社超が利用する日用品流通の情報基盤を運営するプラネットは消費財や暮らしにまつわるトピックスを届ける「Fromプラネット」の第211号として、睡眠に関する意識調査結果を8月25日に発表した。同調査は2023年7月11日から14日の期間、4,000人を対象にインターネットを用いて行われた。
夢をみるかどうかをたずねた結果、約半数の48.5%が「時々みる」、次いで「あまりみない」(27.5%)、「ほぼ毎日みる」(17.7%)となり、頻度の差はあれ9割以上の人が“寝ている間に夢をみている”ことがわかったという。一方、「夢を全くみない」は6.3%だった。
眠るときの体勢についても聞いてみたところ、「上向き」(43.5%)に続き、「右向き」(31.5%)、「左向き」(21.1%)となっているが、左右を合わせて「横向き」とすると52.6%と、「上向き」を上回る結果となった。男女別では、男性は「上向き」(47.4%)、「横向き」(49.0%)と拮抗する一方で、女性は39.7%、56.3%と横向き傾向がより鮮明になった。
睡眠の質をどう実感しているのかをみてみると、「満足」(「やや満足している」を含む)が42.8%に対し、「不満」(「やや不満」を含む)は57.2%と、後者が14.4ポイント上回った。性年代別では、「満足」が半数超となるのは男女とも20代と70代以上のみで、他の年代では総じて「不満」が上回っている。特に男性40・50代、女性30~50代では6割が「不満」と回答。働き盛り世代を中心に何かしら睡眠に不満を持っていると同社は示唆する。健康意識別でも、自らを“とても健康”と思う人の76.4%が睡眠の質に「満足」しており、逆に“全く思わない”人では20.1%と3倍以上の差がついたことからも、健康と睡眠には高い相関性があるという。
平日・休日の平均睡眠時間と、理想の睡眠時間をたずねたところ、平日では、最も多くの人が挙げたのが「6時間台」(33.5%)、前後の「7時間台」と「5時間台」が各26.5%・21.4%で続いた。一方休日は、最多は平日より1時間長い「7時間台」(31.5%)、次いで「6時間台」(26.6%)、「8時間台」(19.7%)に。「9時間以上」も7.1%と増え、“寝だめ”をする人も一定数いるという。さらに理想の睡眠時間では、「8時間台」(41.2%)とさらに1時間後ろ倒しされ、「7時間台」も38.6%に。
平日の睡眠について性年齢別では、「7時間未満」(4時間以下~6時間台)は男女とも20代は半数以下なのが、年代が上がるにつれてその比率は上がっていき50代で最多となっている(男性69.5%、女性68.0%)。60代以上になると逆に睡眠時間は伸びてゆき、70代以上では「7時間以上」が男性50.4%、女性48.0%と約半数に。
リモート勤務・授業の日数は睡眠時間に関連するのかをみると、リモート勤務が“週5日以上”、つまりフルリモートもしくは元から自宅で仕事をしていた人では平日の平均睡眠時間が「7時間台」(27.7%)、「8時間台」(13.9%)と全体より若干高い程度だが、「9時間以上」は5.0%と同2.1ポイント高値に。「8時間以上」をリモート勤務“週5日以上”と“在宅勤務・授業なし”で比べてみると、前者が18.8%、後者が10.4%と8.4ポイントの差が生じている。
睡眠に関する悩みがあるかをたずねたところ、3割以上が挙げたのは「眠りが浅い」(37.8%)と「疲れが取れない」(32.4%)。性年代別では、30~50代の子育て・働き盛りの世代で睡眠の悩みを訴える人が多いという。特に女性は、「疲れが取れない」「朝スッキリ起きられない」「就寝時間が遅くなってしまう」が全体値と比べて高位になるなど、女性は眠りに関する悩みが多いことがわかった。一方、、男性の20・30代と70代以上では「睡眠の悩みはない」が約3割に。20代と60代以上では全体より低位にとどまる項目が多くなった。
眠りの悩みの原因についてきいたところ、1位は「ストレス」(41.1%)に。一方。2位は「加齢」で、60代以上が半数超に。3位の「寝る前にパソコンやスマホを見てしまう」は男女とも40代以下で「ストレス」に次いで2位、特に若年層女性で高値になっている。「仕事上の悩み、心配」は男性50代、女性20代が高値と、男女で年代差があるのは興味深いという。
睡眠のために実施していることについてもたずねたところ、最多は、基本中の基本である「規則正しい生活を心がける」(28.4%)。2位は「入浴する」(24.2%)。3・4位は「運動」(22.2%)、「ストレッチ」(21.8%)がほぼ同数で並んだが、「運動」は男性、「ストレッチ」は女性のほうが高率に。また、「飲酒する」は男性12.0%と女性より7.8ポイント高く、特に50代以上では1割を超えた。ランク外では「睡眠導入剤を使う」5.6%、「スマートウォッチなどで睡眠を計測」「睡眠アプリを利用」は各1%程度にとどまった。なお、「特にない」は31.7%だった。