スタディプラスは8月24日、山田進太郎D&I財団と共同で行った「文理選択」に関する調査結果を発表した。調査は6月~7月の計2回、いずれも学習管理アプリ「Studyplus」ユーザー約3,300名(うち約8割が文理選択済み)を対象に、インターネットで行われた。
理系37%、文系23%が中学生時点で決定
多くの学生は、高校1年生の秋~冬にかけて文理選択の決断を迫られるが、その1年前にあたる中学3年生時点で、「文系・理系を明確に選択できていない学生」「文系・理系を明確に選択できているが、最終的な進学先が逆転した学生」のようなステータスの学生を、“グレーゾーン”と定義している。
文系か理系で進学することを決めた時期を聞いたところ、理系37.1%、文系22.9%が中学生時点で決定済みであることが明らかに。また、全体的に文系は決定タイミングが遅い傾向に。「中学3年生の頃、文理選択についてどう考えていましたか?」と聞いたところ、文系生徒の約6割(男子69.1%、女子57.6%)、理系生徒は約半数(同46.8%、56.5%)がグレーゾーンであることがわかった。
選んだ理由、最多は文系「理系科目が苦手」、理系「学べる内容に興味」
続いて、文理の選択をした理由を教えてもらったところ、文系は「理系科目が苦手だったから」(49.9%)が最も多く、理系は「理系で学べる内容に興味があるから」(55.6%)、「理系科目が好きだったから」(54.2%)が上位に。
文系は「将来性」、理系は「苦手科目」に不安
「文理選択に、悩みや迷いはありましたか?」と聞くと、43.5%が「あった」と回答。文系では、「周囲から理系の方が将来有利だと言われ、迷った」「理系と比較して、文系の専攻が実用性に欠けるのではないかと不安に思った」「文系の専攻を選んだ場合、就活や進学の選択肢が限られるのではないかと不安に思った」など、男女ともに将来性への不安を指摘する項目が上位に。一方、理系では、男女ともに「選択したい方に苦手科目があったので不安に思った」がトップに。特に女子は顕著で、約6割(59.0%)となった。
続いて、文理選択の際の情報源について聞いたところ、「学校の先生(担任)」(52.1%)や「家族」(35.9%)、「同級生」(31.7%)が上位に。学校や教員のサポートにどれくらい満足しているかを聞くと、55.2%が「満足している」と回答。「満足していない」人に、具体的にどのような点に不満なのかを聞いたところ、「説明が不足」「選択肢が限定的」「進学実績優先に感じた」が上位に。
また、「文理選択後に文系 or 理系を選んだことを後悔したことがありますか?」と尋ねたところ、2割程度が「後悔がある」と回答。「文系と理系を選択し直せるとしたら、何をもっと知りたいですか?」と聞くと、「将来のキャリアや職業に与える影響」「受験に関連した勉強内容」「大学進学校の学びの内容」など、将来へとの繋がりや勉強内容についての情報を求めていることがわかった。