女優の南野陽子が、28日に放送される情報番組『ハートネットTV』(NHK Eテレ 毎週月~水曜20:00~)にゲスト出演する。

  • 『ハートネットTV』に出演する南野陽子 (C)NHK

    『ハートネットTV』に出演する南野陽子 (C)NHK

■介護のきっかけは2011年に母を亡くしたこと

28日の放送では「私のリカバリー 父をみつめた“1時間半”の距離」と題し、南野が父との介護生活を振り返る。

南野は昨年5月、仕事の傍ら10年以上にわたって見守り続けてきた父・英夫さんを看取った。介護を始めるきっかけは、2011年に母を亡くしたこと。兵庫県の実家に独り残された英夫さんは、頸椎の具合が悪化して歩行困難に。独り暮らしに限界を感じた南野は、東京の自宅に英夫さんを呼び寄せ、一緒に暮らし始めた。

■“適度な距離”を保つことで心に余裕

幼い頃から大のお父さん子だった南野。芸能界入りには猛反対されたが、20代で独立すると、英夫さんは事務所の経営を担うなど献身的に支えてくれた。そんな英夫さんを支える側になったが仕事は忙しく、慣れない生活に互いにストレスもたまり、時には憎まれ口をたたいて喧嘩になったこともあった。

そこで考えたのが、施設介護を利用するという選択。施設は自宅から車で“1時間半”ほどの距離にあり、月に3~4日迎えに行っては、東京の自宅で一緒に過ごす生活が始まった。“適度な距離”を保つことで心に余裕が生まれ、互いに穏やかさを取り戻すことができた。

楽しみは、一緒に外食に出かけること。食事中に粗相をしてしまうこともあったが、手作りの漏れ防止クッションを持参するなどして、できるだけ外食の機会を確保した。英夫さんは、娘の前でこれまで見せたことのない笑顔を見せてくれたという。南野が、父と過ごしたかけがえのない日々を改めて語る。

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